2015年1月3日Briefing1

  • 労働の未来

フリーランス労働者は会社の性質とキャリアの構造を再形成する

ある会社の従業員になることが良い職を持つことだという考えは1880-1980年くらいの期間の遺産だ。産業革命時代の大量雇用から組合制度の構築を通して安定した職を持ったホワイトカラーの階級が、その新たな経済を運営したのだ。第二次世界大戦後、しばらくの間はみんながこのモデルからの利益を得ていたようだ。しかし、1970年代にはそのモデルは困難に見舞われ、更にグローバル化とコンピューター化が追い打ちをかけた。特に英米両国で民間部門の組合は力を失った。会社は労務費管理を厳しくし続け、コンピューター化は通信を改善し工程の速度を上げ、職を海外に輸出し仕事を簡単にしたり完全になくしたりするよう組織を再形成できるようにした。これは結果としてより根を持たず柔軟な労働力ということに全てつながっている。

経済学者の企業理解は大きく故ロナルド・コースの洞察に基づいている。組織内での取引費用が市場を通じたものよりも小さいときに、企業に意味がある、というものだ。今では人々は通信機器を通じてどこでもつながっており、人捜しに伴う取引費用は長期低落しうる。これには様々な間接的影響があり、その全てはオンデマンド経済の鍵となる特徴になっている。一つはさらなる分業の進展だ。コンピューター技術は超特化の時代を生み出していると論ずる論者もいる。もう一つは、未利用能力の活用だ。これは人々の時間だけではなく、その資産にも当てはまる。そして新分野は規模の経済にも開かれている。

オンデマンド会社の狙いはいろいろなやり方で低い取引費用を利用することだ。しかしこれらの会社への懐疑論には大きく3つの理由がある。一つ目は、顧客への費用をできるだけ低く抑えようとし続けるオンデマンド会社は、労働者の訓練、管理、そして動機付けに困難を抱えていることだ。二つ目は、それらが大きくなれば規制や政治的問題にさらされそうだと言うことだ。三つ目は大きさだ。参入障壁が低いこの産業で、一つの仲介業者に労働者が忠誠を尽くすのは難しい。

たとえオンデマンドの最後の勝者が利益の上がる国内サーヴィス事業を確立したとしても、そのモデルが広く適用可能だと言うことに懐疑的な人が多い。大きな知識経済の中では周辺的なものにならざるを得ないだろうというのだ。しかし、これもあまり説得的とはいえない。現在それらのサーヴィスを使っている人々は、その人々を場所から場所に動かしているのと同じ力に従うからだ。知識経済も、ルーチンか、分業、そして外注と言った、産業やサーヴィス経済と同じ力に従うのだ。

このオンデマンドモデルが作り出すのはどのような世界だろうか?悲観的な人々はみんなが19世紀の港湾労働者のような立場まで地位を下げられるだろうと心配する。支持者はみんなが自分の生活を支配できる世界に導くのだ、と主張する。どちらの陣営もオンデマンド経済が非正規労働者の列を完全雇用の園に導くわけではないのだ、ということを思い出す必要がある。それはすでに非正規となっている労働力を、たとえ他の人を悪化させるにしてもいくらかの問題を改善するような方法で利用しているのだ。

オンデマンド経済は、1970年代以来の自助努力への傾向を激しくすることは避けられないだろう。前進したい労働者は企業の訓練に頼るよりも、フォーマルな技能を更新し続けなければならないだろう。同時に、政府は契約労働者が珍しかった時代に設計された制度を考え直さなければならない。

発行日: 
2015-01-03
雑誌名: 
記事区分: 
0
まだ投票はありません

コメント

コメントを追加