2015年1月17日The Americas

  • ハイチ - 不幸せな記念日

いらだたしい5年間のあとで、地震で引き裂かれた国は安定を探っている

2010年1月12日にハイチを襲った地震から5年がたった。100億ドルの救助復興支援が善意のシャワーの中で行われたが、その仕事は半分しか終わっていないようだ。8.5万人しか「テント街」には残っていないが、新しい寝床を見つけた人の多くは、丘の麓に林立した今にも倒れそうな仮設の団地に住んでいる。その首都の新しい飛行場はしっかり機能しているが、町の中心部では新しい構想の政府庁舎は空っぽのままだ。政治も混沌としたままで、国際公約にもかかわらず地方と議会の選挙は3年も遅れている。

とりわけ3つの要素が問題を悪化させている。一つ目は、その国が頼り切っている国際的援助の多くが、ハイチの政府、企業、そして機関を迂回しており、それらを強化するのに役立つ機会を失っていることだ、とIMFはいう。アメリカの援助はほとんどがワシントン周辺の業者の元に行っているのだ。更に悪いことに、平地の不正と能力の制限について正統な懸念を持っている支援者たちは、自分たちの能力について過信しすぎていた。約束したことが果たせていないのだ。2つめに、援助は3年間でだんだん減り、今ではほとんど尽き果てている。これは、いくらかは、支援者が疲れ、また他の所からの要求があるためだ。ハイチの三つ目の失望は、経済だ。観光産業は弱く、ハイチはカリブ海諸国の中でもっとも電気が高い部類に入る。所得税は、GDPのたったの2.5%で、これは絶対的貧困線の1日1.24ドル以下で生活している人々が人口のほぼ1/4だからだ。

しかし、ハイチが前進していることを示すいくつかの指標もある。極度の貧困は2000年時点よりも少ない。学校の入学率は上がっている。組織犯罪に関わった殺人は減っている。事業のしやすさについてほとんど改善はないが、マンゴーなどの農産品の輸出は、よりよい社会資本によって利益を受けている、とNGOはいう。低価格タブレットを作るSurtubのような技術系新興企業は大きな国の誇りを提供し、比較的給与の良い数少ない機会を与えている。そのような事業を更に作り出すためには、ハイチは外国政府よりも在外ハイチ人を招く必要がある、と政府高官はいう。海外送金はGDPの20%以上を占めるが、能力のあるハイチ人を母国に呼び戻すことは現金よりも更に役立つだろう。外国に住んでいるハイチ人は、その国が経済を育てるためにどれほど安定した政治を必要としているか知っている。それが今年選挙をするよう圧力がかかっている理由だ。戦っている政治家たちが民主的なルールの下でゲームを始めるまでは、地震からの回復は完成しないだろう。

 

  • ラテンアメリカの変わりゆく地政学 – 中国と米国

以前は、金に困ったラテンアメリカの政府はIMFの方を向き救済のために苦い薬を飲んだものだ。もはやそうではない。過去十数年間、商品価格上昇のスーパーサイクルはその地域の金庫を膨らませており、一方もっとも財政的に不節制な独裁者でさえも、中国の小切手帳を当てにすることができているのだ。

いま、その鉱脈はつきた。商品価格は2008年の大不況の谷の所まで戻り、北京の銀行はNOということを学び始めている。中国は、たとえ彼等が政治的連帯を主張しても今では怠け者への最後の無条件の貸し手になる準備はしていないとはっきりさせている。

中国のラテンアメリカとの関係の成熟は、その地域の他の地政学的変化とともに来ている。反アメリカ連合を作ろうというヴェネズエラの熱望は、その経済とともに失敗している。ブラジルの地域的指導力の主張もまた一時停止中だ。

バラク・オバマは、主に国内的理由ではあるけれども、ラテンアメリカの合衆国に対する不平をなだめる為に多くのことをしている。先月発表された、キューバとの関係を正常化し、その共産主義国に対する経済制裁を緩めるという決定は、広く賞賛された。先の移民改革についてもそうだ。オバマ氏は、(ラテンアメリカ諸国が自分たちに対する戦争だと不平を言っている)薬物との「戦争」を控えめに扱っている。その地域を主導するという彼の政権のさらなる証拠は、1月26日にワシントンで開かれる予定のカリブ海「エネルギーサミット」だ。それはそれは、ヴェネズエラの代わりに多国間融資、技術的支援、そして民間投資を展開することを狙っている。その政権はまた、薬物関連の暴力に直面している中央アフリカ諸国への支援を動かしている。

そして、合衆国はそのの地域で失ったものを回復させ始めるのか?一つの試練は、キューバのラウル・カストロが初めてその方名会議に出席する4月のパナマでのアメリカ諸国首脳会談だ。オバマ氏はそこで民主主義と人権について議論したいと思っている。

中米両国の高官は、ラテンアメリカでの影響力を競っていると言うことを否定する。しかし、それは見た目上のことだ。中道左派政権にとって、中国の融資、(特に社会資本への)投資、奨学金、そして政治への不介入は魅力的なままだ。それに対して、合衆国は共有価値の魅力と依然として世界最大の市場とその技術へのアクセスを提供する。これらはお互いに排他的なものではない。そしてどちらにも摩擦がある。中国はラテンアメリカの商品を吸い上げ、その製造業者を浸食する。オバマ氏の計画の中には、共和党が支配する議会の人質になっているものがある。しかし、中国がラテンアメリカで全てを取り仕切っていた10年間のあとで、少なくとも合衆国は今この新たなグレートゲームを競い始めようとしている。

発行日: 
2015-01-17
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