腸へのパンチ - がんとマイクロビオーム

太りすぎの時に、いかにマイクロビオームが肝臓がんを促進するか

肥満は問題をもたらす。特に心臓病、糖尿病、そしてがんだ。心臓病や糖尿病とのつながりを理解するのは難しいことではない。余計な脂肪が動脈を詰まらせ、新陳代謝をごちゃごちゃにする。そのがんとのつながりは、それほど直感的ではない。東京のがん研究会のがん研究所の吉本真とその同僚は、これが少なくとも幾分かは研究者が間違った場所を探しているからではないかと疑う。この分野でのほとんどの研究は、人間の体の細胞に焦点を当てている。しかし、研究者たちは少なくとも腸の中に住んでいる100兆のバクテリアの集まりであるマイクロビオームの細胞の中にも同じように関心を持たなければならない、と吉本博士は信じている。

ほとんどは、そのマイクロビオームは利益がある。それは、消化を助け、人々にそうでなくて可能だっただろう物よりも食料から更に多くのカロリーを抽出することができるようにする。しかしながら、過去数年間にわたっての研究は、アテローム硬化症、ぜんそくから自閉症まで、病気の中にそれを示唆している。吉本博士とその同僚は、肝臓がんをその一覧に加えたいと思っている。

この告発をした彼らの論文は、今週のネイチャー誌に掲載され、その問題について注意深く段階を踏んだ分析をしている。彼らは、太った動物(人も含む)が、痩せたものとは違った腸のバクテリアを持っていること、バクテリアの中には彼らの代謝の一部として炎症性の分子を生み出すこと、そしてその炎症ががんを促進するという事実から始める。

彼らはその実験を、研究用マウスを肥満にするために、油っぽい食事を与えることによってはじめた。そのようなマウスは、節制した食生活のものと同じくらいしかがんを起こさないことを彼らは見つけた。だから、肥満だけでは腫瘍を引き起こしそうもないのだ。しかし、それは依然としてそれを促進するかもしれない。

彼らの次の実験は、故に、体中すみからすみまで腫瘍形成の引き金を引くとして知られる発がん物質をマウスに与えることで始めた。一つの集団は、それから、標準的な食物を与えられ、一方別のものは高脂肪の食事をとった。30週間後、痩せた集団のたった5%だけが、肝臓ではなく、肺で腫瘍を発現した。肥満した集団では、すべての動物が肝臓がんを発現した。

これがいかに起こったかを理解するために、その研究者たちは腫瘍から始め、後に戻って研究した。最初に、彼らは、マウスの中のがんにかかった肝臓細胞は、一般的に高齢の症状(例えば、分裂を止めていた)を持つ細胞と一緒にいた。そのような細胞はまた、炎症を促進し、故に腫瘍を奨励する科学的信号を出してもいる。

その研究者たちは、これらの細胞が腸のバクテリアによって生み出された何かによって老いさせられているのではないかと考えた。その疑いは、そのマウスのマイクロビオームを取り除くために、4つの抗生物質の混合物をそのマウスのいくつかに与えた時、確認された。この治療は、おいてがんになった細胞の数を少なくし、がんを促進するのに微生物が実に責任があることを示唆する。

吉本博士とそのチームは、それから、どのバクテリアがその問題を惹き起こしているかに焦点を当て始めた。最初に、彼らは、「グラム陽性」のバクテリアだけを殺す抗生物質のバンコマイシンだけを使って、同じがん抑制効果を得ることができることを発見した。彼らは、以前の研究が示唆するように、油っぽい食事がデオキシコール酸(DCA)と呼ばれる化学物質の水準を上げ、抗生物質がそれを下げていることも観察した。以前の研究はまた、DACが老いを促進するやり方でDNAも傷つけることを示していた。吉本博士は、マウスの中でのDACの水準を下げることは、実に肝臓がんの発現を減らすことを示したのだ。

(グラム陽性の属である) クロストリジウム属の系統を含んだ腸バクテリアのある型は、DCAをげっぷで出すことを知られている。そして、マウスの糞便の検査を含んだ更なる検知作業は、痩せたものよりも太ったマウスで、高い水準のOUT-1105と呼ばれるクロストリジウム属の系統を明らかにした。この系統は、最も犯人でありそうだ、と吉本博士を考えている。

それから、肥満のマウスでの腫瘍を促進する腸から肝臓へ導く因果関係の鎖がある。そして、何か似たようなことが人類で関連している可能性はかなりある。もちろん人類はマウスではない。しかし、その二つの種のマイクロビオームは、しばしば同じように行動する。

もしがんが、ついに、調子の狂ったマイクロビオームが原因となりうる問題の増えている一覧に加えられているのならば、それはそれががんを引き起こすのを止めるための調整方法の研究を刺激するかもしれない。それはまた、良いことと悪いことの両方で、人体の付属部分としてのマイクロビオームの役割を、再び強調するだろう。
 

発行日: 
2013-06-29
雑誌名: 
記事区分: 
主地域: 
主カテゴリー: 
キーワード: 
関連国名: 
人物: 
0
まだ投票はありません

コメント

コメントを追加