ケルトの変容

アイルランドは緊縮を通しての調整のモデルなのか?

「お祝いが待ちきれない。」ダブリン空港のポスターは、花火でばか騒ぎする人々の写真で宣言する。1年間続くお祭りといい気分にするイヴェントである「ギャザリング」は、アイルランド系海外居住者を祖国アイルランドに引き戻すという意味を持つ。これをさげすんで、感傷的な外国人から金を搾り取るための単なる策略だとみるものもいる。より強い批判は、アイルランド系は再び散らばっているというものだ。その経済的苦悩に対するアイルランドの伝統的反応である移民は、再開し、加速すらしている。

バラードはずっと別れの悲しみを喚起している。「多くの20歳の若者たちがさよならを言った。」1960年代にダブリナーズは歌った。1980年まで、典型的な移民は貧しい労働力だけではなく、不満を持った卒業生でもあった。それから、「ケルトの虎」の日々の経済的好況がその呪いを壊すように見えた。若い男女は母国で給料の良い仕事を得ることができた。アイルランドは外国に出て行った人の何人かを引き戻しており、外国で獲得したその技術とネットワークが好況を加速している。初めて、アイルランドは、特に東ヨーロッパから多くの外国人労働者を惹きつけている。

アイルランド人が再び動いているということは、経済を破壊した無能な政治的そしてビジネス上の社会制度のもう一つの告発として受け取られている。ラジオのトークショーは、移民(と家にいる高齢者)が礼拝についてこられるよう教会がウェブカメラを搭載したというほろ苦い話を伝えている。すべての怒りにもかかわらず、移民は経済的そして社会的に安全な価値を提供する。それはアイルランドの失業率と国の増えすぎた財政負担を減らす。そして移民はアイルランド政治のパズルを説明する役に立つかもしれない。なぜアイルランド人は、英国支配に対する政治的反乱の歴史にもかかわらず、例えばギリシャ人よりも緊縮に対して反抗しないのか、ということだ。

首相のエンダ・ケニーに率いられたフィナゲールと労働党の連立への2011年の強い選挙による信認だけでなく、ほかの要素も行われている。議論を呼んだが大きなストライキを避けた公共部門の給料を保つ組合との取引だ。そして、そして万年抵抗政党のシンフェインが、北アイルランドの困難とのそのつながりの後で体面を求めたという事実だ。依然として、アイルランド人の多くは、ケニー氏が特にドイツに対してあまりに卑屈だとして非難している。その元教師は、アイルランド救済のより良い条件を担保するために、ユーロ圏辺境の良い生徒としての彼のイメージを利用することを好む。その国は「独特で特別なケースだ」と彼は語る。

これはユーロ圏のほかの独特な事例ギリシャと歩調を合わせるのではなく、その反例として立つことだ。もし手におえないギリシャ人がユーロから「離脱(グリジット)」するという脅しを避けるために(要するに部分的債務棒引きである)救済条件の緩和を最近受けたなら、確かにアイルランドは救済からの卒業し今年の終わりに予定通り市場に戻ることを保証するよう助けるに値するだろう。そのEUの6か月の持ち回り議長国の初めに、アイルランドはユーロ圏を危機管理から出し回復の時代を導きたいと言った。

アイルランドは、緊縮と構造改革を通じて調整のモデルになるよい主張を持っている。破壊的な銀行と財産の破裂に苦しんだ後で、それはその債務削減目標に合わせている。それはその輸出競争力の多くを回復している。アイルランドを低税率の拠点として使っている多国籍企業は、再び熱心に投資している。アイルランド経済は、困難を抱えたユーロ圏の辺境の縮小とは対照的に、ゆっくりとではあるが、成長している。そしてアイルランドは市場の信認を回復しており、今週25億ユーロ(33億ドル)の国債を救済融資よりも低利率で売っている。

しかし、成功は確実とは程遠い。アイルランド経済は奇妙なハイブリッドだ。輸出部門の前脚はトラのような強さで回復しているかもしれないが、国内経済の後ろ脚はくっついた地中海のヒツジにより似ている。どちらも壊れやすい。大きな輸出者として、アイルランドはヨーロッパのほかの部分の景気後退と地球規模の減速の両方にさらされている。母国では、その崩壊した銀行部門の負担は重くその経済をひきずっている。(アイルランドの公的債務は2007年にはGDPの25%だったものが今年は約120%に跳ね上がっており、予算赤字は依然としてGDPの8%ある。)

多くが恐れているように、もし住宅市場が底打ちしていなければ、銀行部門の損失はもっと大きいかもしれない。3月に、アイルランドはその銀行の中で最も傲慢な運の尽きたアングロ・アイリッシュ銀行を助けようとするために発行した(IOUの形の)高価な約束手形の返済として30億ドルを支払わなければならない。残酷な偶然で、これは政府が2013年の予算で削減しなければならないものとほぼ同じ金額だ。EU議長国の間に、ケニー氏はほかのヨーロッパ諸国に彼の政府が公平にEUの内閣の仕事を行うことができると示さなければならない。しかし彼の国民に、彼はアイルランドの救済事例を押す機会をとらえていることを示さなければならない。
 

債務から資本へ

これには二つの部分がある。一つ目に、ケニー氏は約束手形の満期の延長を望んでいる。二つ目に、彼は欧州救済基金が緊急銀行同盟の一部として生き残った二つのアイルランドの銀行の株式の政府保有分の一部か全部を買い取ってほしいと思っている。IMFは協力的だが、ECBは約束手形を譲歩することについて条件を持っており、ドイツはほかの国の銀行の過去の負債を肩代わりすると約束したことは一度もないという。ヨーロッパ諸国の中には、アイルランドの自由市場のこだま、その低税率戦略、そしてその銀行の過去の無謀さについて憤慨しているものもいる。アイルランドの側は、2010年の終わりに今では銀行同盟への最新のEU提案に描かれている種の、大きな債券保有者に損失を課すことを妨げられたという事実に憤慨している。過去に何が間違ったかを広めるのにより大きな非難がある。すべての無責任な借り手には、無責任な貸し手がいた。しかし、ユーロ圏のみんなが信用の底上げがほしい。もしアイルランドがうまくいけば、喜ぶのはその国をその移民者だけではない。ヨーロッパすべてが祝うことができるだろう。

Charlemagne欄より    
 

発行日: 
2013-01-12
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