送金者 - 中央アジアとそのロシア依存

ロシアはタジキスタンとキルギスがその衛星国に戻るよう試みている

元ソ連の二つの最貧で弱い継承国家のタジキスタンかキルギスのどちらかで一つの村を取りあげると、そこで多くの男を見つける可能性はない。それは、彼らが作業場で忙しいからではない。むしろ、彼らはロシアに去っているのだ。

世界銀行によれば、タジキスタンは世界中のどの国よりも海外送金に依存しているという。去年、移民労働者はタジキスタンのGDPの47%に相当するものを故郷に送った。たぶん、労働年齢の男性の半分は外国、そのほとんどがロシアにいるだろう。キルギスは、リベリアに次いで、その世界銀行のランキングで3番目だ。1/5の労働力が移民労働者だ。

これら二つの国々の経済的依存は、そのかつての帝国主義の主人に大きな影響力を与えている。外国の軍事基地への好ましい契約をうまく手に入れることができなかったり、母国での愛国主義を強調したいと思うときはいつでも、ロシアは中央アジア諸国にヴィザを導入すると脅す。そして、ロシアは安い労働力を必要とするけれども、タジキスタンとキルギスはそれよりも多く職を必要としている。

加えて、ウラジーミル・プーチン大統領は、かつてソヴィエト帝国にあった国々に対するロシアの影響力を再主張することを、彼の外交政策の大きな部分にしている。この結果の一つは、2010年に立ち上げられたベラルーシ、カザフスタン、そしてロシアの関税同盟だ。去年、その連合は、もの、サーヴィス、労働力、そして資本の3カ国間での動きを自由化した。プーチン氏は、特にウクライナだが、キルギスやタジキスタンといった国についても、更なる加盟国となってほしいと思っているという事実を隠していない。彼は、欧州連合をモデルにした超国家的クラブユーラシア連合を2015年までに作りたいと思っている。

そのようなブロックの裏にある動機は、感情的なものと実際的なものの結びついたものだが、その二つが実際に結び付くことには意味がない。ロシアの議員を含んだその支持者たちは、帝国の復活を意図しており、実務的な人々はその地域の天然資源と市場を支配しようとしている。プラグマティストにとって、ひとつの考えは中国をくいとめることだ。中国は今ではウズベキスタンを除いて、しばしば大差で、すべての中央アジアの共和国の主要な経済的パートナーだ。

しかし、少なくとも二つのことが統合を厄介なものにしている。一つは、タジキスタンとキルギスはどちらも穴だらけの国境でとても統治が悪いので、密輸ロケットと弱い取り締まりのおかげでプーチン氏の計画を危険にさらすだろう、とカザフスタンのKIMEP大学のナルジス・カセノヴァは語る。

もう一つは、外国人嫌いだ。モスクワの外交政策アナリストファヤドール・ルキヤノフは、何百万人もの中央アジアのムスリムが彼らの町に流れ込んで、普通のロシア人はますますかつてないほど近い連合と言う公式な主義に敵意を持っている、と語る。ビシュケク(キルギス)やドゥシャンベ(タジキスタン)の両首都の指導者にとって、ロシアが移民を受け入れ続けると確認することは、プーチン氏と親しくするのに十分な正当化だ。しかし、その愛情はせいぜいしぶしぶだ。タジキスタンの大統領エモマリ・ラフモンは、カネ中毒をとても恥ずかしく思っているので、彼の政府は送金データの公表を止めている。

過去10年で2人の大統領がひっくり返され、その直近のものはクレムリンの差し金だったキルギスは、その事業家が不平を言ったとしても、関税同盟に参加する以外の選択肢はない、と語る。それはWTOに参加した最初の旧ソ連諸国で、中国製品を特にロシアやカザフスタンといった旧ソ連市場に動かすしっかりとした再輸出貿易を持っている。関税同盟に参加することは、その貿易を破壊するだろう。ロシアとの間では17%しかない一方で、中国との間ですべてのキルギスの貿易の半分を占め、キルギスにとっての経済的利点は決して明白ではない。キルギスの事業家は、その北の巨大な隣国であるカザフスタンで事業に何が起こっているか気をつけるべきだ、とカセノヴァ女史は語る。ロシアの事業は保護されておりカザフスタンの起業家は「停滞した」ロシアの経済につながれているので、その関税同盟への加盟は、実際には取引をより不自由にしている。

一方、中央アジアの移民は、とても人質のように見える。ロシアの連邦移民局は最近、500万の移民労働者のうち300万が違法だと推計した。モスクワはほとんどの元ソヴィエト共和国とヴィザなし協定を維持しているが、破廉恥な雇用主と官僚主義が多くを危険なままにしており、警察は定期的に公表の襲撃を行っている。ロシアの当局は特に選挙が近くなるとしばしば反移民のレトリックをまくし立て、多くのスラヴ系の人々は新参者を、犯罪を犯し、職を盗み、または地元民をバカにしそうだとみている。2009年以来、ほとんど80件の人種が原因となった中央アジア人の殺害が起こっている。

だが、依然として移民はやって来続けている。ドゥシャンベのそばのバザールで、ある若いタジク人がサンクトペテルブルグでのタクシーの運転手としての3年間を説明するとき、身震いした。そこでは、警察が彼の黒い肌に気づかないだろうから、彼は夜働くことを好んだ。しかし、彼は妻を見つけるためにほんの短期間家に帰り、さらに働くためにすぐに花嫁を残して去る。「ロシアがなければ、我々は死ぬだろう。」

発行日: 
2013-09-07
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