買い物に出かける大陸 - アフリカの消費財

アフリカの急速に成長する中産階級は支出する金を持っている

アフリカの消費者は十分に供給されておらず、過大請求されている、とユニリーヴァのアフリカ責任者フランク・ブラエケンは説明する。最近まで、アフリカ人の髪に特化して作られたシャンプーや黒い肌のための化粧品を欲する南アフリカ人は、高価なアメリカの輸入品以外にはほとんど選択肢がなかった。ユニリーヴァは機会を見つけた。そのモーションズ・ブランドのシャンプーとコンディショナーが今ヒットしている。

その英国オランダ系の消費財大手は、アフリカの消費者のために製品を仕立てる大きな努力をしている。買うことのできる食品、水節約型の洗剤、そして現地の好みに合った身づくろい製品だ。それはまた、ほかの事業も助けている。去年、ユニリーヴァはヨハネスブルグにモーションズ・アカデミーを開設した。毎年、それは自分のサロンを開きたい5,000人もの理髪師を訓練する。それはまた、製品をテストし、新たなビジネスモデルを試してみる研究所でもある。もしそれがうまくいけば、ユニリーヴァはそれをアフリカの他の所でまねする計画を持っている。

アフリカはすでに1,8兆ドルの経済を持っており、2020年までに13億人の人口を持つことが予測されている。ガーナやルワンダのような「ライオン」経済は、低い基準からではあるが、韓国、台湾、そしてほかの東アジアの「虎」経済よりも過去7年のうち5年で速い成長をしている。

ユニリーヴァは進出しているたった一つの消費財大手ではない。アフリカは、世界最大の食品企業ネスレのグループ売上のたった3%を占めているにすぎないが、そのスイスの巨人もそこに大きく賭けている。そのアフリカへの投資は、去年の総資本支出48億スイスフランに対して、2011年と2012年に合計10億スイスフラン(10億ドル)だった。それはその大陸に29の工場を持っており、もっと建てたいと思っている。世界第2位のビールメーカーSABミラーは、醸造所建設と改修のために今後5年間でアフリカに25億ドルも投資する計画だ。2012年の3月に至る1年間で、(南アフリカを除いた)その大陸は、量が13%上がってSABミラーの最も早く成長する地域だった。

アフリカの魅力は、購買力平価基準で1日2ドルから20ドルの間で支出する人としてアフリカ開発銀行によって緩やかに定義された、その新たな中産階級からきている。その銀行は、アフリカ人の34%(3.26億人)以上がこの種類に当てはまり、2000年の27%から上がっている。

その挑戦は、そのような消費者が買うことのできるものを作ることだ、とネスレ南アフリカの社長サリヴァン・オカロールは語る。ネスレは「大衆向けに位置づけした製品」と呼ばれる製品を提供する。その名前は粋ではないかもしれないが、その製品は安く、一般的な栄養不足を解決する。例えば、インスタント粉乳のネスプレイはカルシウム、亜鉛、鉄というすべて子供たちに必要なものを含んでいる。それは、250gの袋をたった数ランドで売っている。

地元の人たちに訴える製品を作ることは、挑戦のたった一部でしかない。もっともよい社会資本を持っている南アフリカでさえも、消費者は熱心かもしれないが到達するのが難しい。ネスレは直接(非公式のコンビニである)スパザの店に届ける。それは全国小売市場の約30%をなしている。その多くは離れた場所にあり、所有者はしばしば配達用ヴァンに支払う余裕がない。ネスレはスパザに届ける18の配送センターを立ち上げている。それは彼らに大きな市場と同じ価格で売る。

治安も問題だ。ネスレの粉乳が鉄で栄養価を高めているように、その配送センターは鉄鋼で強化されている。(かつては黒人のみの居住区で今ではヨハネスブルグの一部である)ソウェトの配送センター長は、侵入者によって閉じ込められ、銃を突き付けられ、何度も脅されている。「キャッシュ・ヴァン」と呼ばれるスパザ所有者の支払いを集める配送車は、ブランド名で飾られていたものだ。それは、「私を略奪しろ」というサインを貼っているようなものだ。今ではそれらはこれといった特徴のない白い車だ。

ソウェトのスパザは、不法居住者のキャンプのほこり道の上の壁にある穴から、明るい緑の正面を持つ正しい小さな市場まで多岐にわたっている。所有者の多くは、顧客と取引するのに抜け目がない。しかし、供給者にとっては、彼らと取引するのは厄介だ。多くの運転資本を持っているものはほとんどいない。5,000ランド(約600ドル)が典型的だ。多くが成長する野心を持っていない。見つけるのが難しいものもいる。ネスレは極小分配をマーケティング費用としてみている。その職員はスパザの所有者を新たな製品を試すよう説得し、その製品が目立って展示されていることをチェックすることができる。目標は「極小分配」と呼ぶものを収支トントンにすることだ。

南アフリカの道路と鉄道はほかのアメリカと比べてずっと良い。フランスの食品企業ダノンは、南アフリカの8,500の商店に週に2回ヨーグルトやほかのおいしそうなものを届ける。「我々はこれをアンゴラ、ナイジェリア、ガンビアではすることができない。」その現地社長のマリオ・レイスは語る。彼は、大陸のほかの部分のほとんどでは、企業は自分の井戸を掘り、自分の電気を発電する必要がある、と付け加える。タンザニアのダル・エス・サラームでは電機は1日に予測できない2時間だけしか使うことができない。

南アフリカは、そこから大陸のほかの部分に浸透するよい拠点だが、リンポポ川の南でうまくいったことがそれよりも北でうまくいくと想定するのは間違いだ。すべてのアフリカ人の2/5以上は、依然として1日1.25ドルで暮らしている。「アフリカのほとんどで、ブランドは価格ほど問題にならない。」と、アフリカ中で事業展開している南アフリカの大きな消費財企業AVIの社長サイモン・クルッチリーは語る。多くのアフリカ人はブランドを認知するには貧しすぎる、と彼は語る。彼らは広告の爆撃を受けるほどには成長しておらず、有名なブランドさえもほとんど認識していない。しかし、テレビと携帯電話のおかげで、これは急速に変わっている。

不正は大きな頭痛だ。タンザニアとケニアの国境では、正しい手に油を塗らなければローリーは1週間かそれ以上待ち続けさせられる。腐敗しやすいものを移す会社は、もし支払いを拒絶すれば、その荷物を失う危険にさらされる。

港も問題だ。南アフリカのダーバンが、おそらくもっとも効率的だ。コンテナは数日間で素早く通り抜ける。ほかの港では、その過程は数週間続きうる。遅れが長引けば、賄賂を払う圧力は大きくなる、と長く苦しむ会社社長は嘆く。彼は、タンザニアの主要港ダル・エス・サラームは、その管理をダーバンの水準に引き上げることによってその能力を倍増することができると付け加える。

ケープタウンに拠点を置く大スーパーマーケットチェーンのピックンペイの社長ガレス・アッカーマンは、彼の会社の戦略が「アフリカ型匍匐前進」だという。一度に一つだけの新たな市場を征服し、徐々に北に向かうのだ。「我々は供給網を必要としている。」彼は説明する。
 

もはや店のない大陸ではない

ユニリーヴァのアフリカ進出は、見慣れた領域に戻ることだ。その会社は、その注目をアジアに移した1970年代までは、1/5のその利益をアフリカで稼いでいた。今、それは戻っており、その大陸で3万人の人々を雇い、世界売上の合計460億ユーロのうち30億ユーロ(37億ドル)の価値がある石鹸やスープなどに移っている。それはすでにアフリカ最大の消費財供給者で、投資を強化し、よりそのブランドに呼び込むことによって今後5年間で売上を倍増させることを狙っている。

危険にもかかわらず、ビジネスマンたちは楽天的だ。数十年前、ほとんどのアフリカの政府は、事業の生活をとても難しくしていた。頻繁な逆もどりにもかかわらず、今、政策はより市場友好的だ。例えば、ザンビアは現地取引でのアメリカドルの取引を禁じた。そこで運営している企業にとって不必要な追加の困難だ。

依然として、最近のサブサハラの会議での廊下のおしゃべりは歓迎すべきものだ。世界経済フォーラムの創設者クラウス・シュワブは、アフリカについての冷笑は楽観主義に変わっていると語る。「我々は事態が本当によくなっているという感覚を持っている。」ブラエケン氏は語る。アフリカはもはや工業と石油だけではない。しかし、その大陸は依然として、ジョージ・ブッシュが違った文脈で言った「低い期待の柔らかな偏見」を克服する必要がある。
 

発行日: 
2012-08-18
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