魚にやさしい? - メコンをせき止める

ダムが具体化するが、厳しい反対は続く

ラオスのメコン川の岸に沿って、森林が裸になり山麓は削られている。メコン下流で最初のものとなるサヤブリダムの建設は、真っ盛りだ。35億ドルかかるそのダムは、タイの建設会社チョー・カンチャーンによって建設されており、タイの4大銀行から融資を受けている。その1,300メガワットのダムからの電気の9割がタイに供給される。しかし、環境NGOのWWFは、そのダムが絶滅危惧種のメコンオオナマズの絶滅に寄与し、他の多くの魚の種を危険にさらすと警告する。

サヤブリの後に、カンボジア国境にある壮大なコーンの滝の近くへの魚の移動のためのたった一つの水路をふさぐだろうドン・サホンのものを含んださらに8つのダムがラオスでメコン川に計画されている。

その川の豊かな生物多様性と巨大な内陸漁業への、すべてのダムの累積的な影響は、科学者、活動家、そして隣国政府を怯えさせている。しかし、その川の管理を調整する政府間機関であるメコン川委員会は、どちらも委員会加盟国で魚と洪水の季節に農地に広がる豊かな堆積物に頼っているカンボジアとヴェトナムの強い抵抗にもかかわらず、ラオスによる一方的な押しを防ぐには無力だ。

2012年に建設が始まる前に、ラオス政府は、チューリッヒに拠点を置くフィンランドの会社のプーリ・エナジーを、そのダムについてのコンサルタントとして雇った。プーリはそれから、そのダムの設計と建設を助言する8年契約を与えられた。何人かの外国人活動家は、プーリが強く否定する利益相反について非難する。プーリ・エナジーと、チョー・カンチャーンの現地子会社サヤブリ電力(XPCL)は、現代的な「魚技術」を組み入れたそのダムの再設計は、魚が上流下流に移動できるようにする、と主張する。この実験的な技術は、魚の通路、魚の昇降機、そしてアメリカでテストされた「魚にやさしいタービン」と一緒になった方向誘導鍵を含む。

そのダムについてのあるXPCLのプレゼンは、ドイツ政府、欧州連合、そしてNGOの自然保護国際連盟(IUCN)が皆、温かくその計画を支持する、と主張する。しかし、ひとつには、IUCNは不平を提出している。

二つの北アメリカの川とメコンを比較した2011年の研究は、その特化した魚通過用の設備が「実際にメコンのこれらの多様な漁場の必要に合うのかを確認するには、何十年もの研究が必要だろう、と結論付けた。プーリの上級計画部長は、「魚が(そのダムを)理解するにしろしないにしろ、作った時にしかわからない」と渋々認めている。

ラオスの役人は、そのダムはその川の健康をほとんど害しないだろうというが、技術専門家でWWFのコンサルタントのJian-Hua Mengは、プーリが熱帯の川で試されたことのない技術で冒険している、と語る。それはリスクが大きい、と彼は語る。「彼らは6,000万人を超える人々の生活でルーレット遊びをしている。それはヨーロッパでは受け入れられないだろう。だから、なぜアジアでは違うのか?」
 

発行日: 
2013-09-07
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