活気の象徴 - 人口動態

 

アメリカの出生率は今ではフランスよりも低い
 
保守的なアメリカ人は自国の精力や活気をヨーロッパの退廃や衰退と対照するのを好む。人口動態が彼らの議論を示している。例えば、ミット・ロムニーは、2008年の大統領選が終わった時にヨーロッパの「人口動態災害」を「創造者の信念の弱体化、失敗した家族、人生の尊厳についての不敬、そして損なわれた道徳性の避けられない産物」だと呼んだ。
 
アメリカ人は、一人の女性が人生において持つと予想される子供の数の平均である合計特殊出生率(TFR)に焦点を当てることを特に好む。何年間も、アメリカは、「置換率」と呼ばれる長期的な人口の安定をもたらす2.1あたりの比較的高いTFRを持っている豊かな国の中では珍しい国だった。ヨーロッパ諸国はふつうこの率よりも低く、時にははるかに低かった。
 
だから、2011年のアメリカの出生率が置換水準を下回り、いくつかの大きなヨーロッパ諸国のそれを下回ったことを発見したことはいくらかの衝撃をもたらした。アメリカの率は、今では1.9で、下がっている。フランスは2.0で安定的だ。イングランドの率は2.0で少し上がっている。
 
アメリカの出生率は2007年にその最近の頂点に達した。その下落は、その年の終わりに始まった経済危機と同時に起こっている。景気後退は、少なくとも二つの経路を通して、出生率を下げているようだ。一つ目は、移民がしばしば職を見つけることができず、母国に帰ることだ。彼らは国内で生まれた国民よりも少し大きな家族を持つ傾向にあるので、これは出生率を減らす。これはスペインで過去2年間に起こっており、メキシコ人が去るにつれてアメリカでも起こっているかもしれない。
 
二つ目は、住宅危機とまじりあった所得の喪失は、若い人々が結婚し、新たな家を建て、子供を持つことを延期する原因となっている。2011年に、ピュー・リサーチ・センターが、18-34歳のアメリカ人に景気後退への反応について尋ねた。22%が子供を持つのを延期したと言い、20%が結果として結婚を延期したと言った。その反応はヨーロッパでも明らかだが、その反応はアメリカでより鋭いように見える。ワシントンのシンクタンクである人口問題研究所の人口学者カール・ハウブは、アメリカの出生率が過去には回復力があることを示しており、将来的には戻りうると論ずる。実際、それはすでにそうし始めているかもしれない。出生数は2010年にほぼ12.4万人減ったが、2011年には4.6万人だけだった。地中海と東ヨーロッパ諸国ではみなアメリカよりもかなり低いTFRを持っている一方で、ほとんどのヨーロッパ諸国で2008-10年の間に出生率が停滞し、2010-11年には実際には下がっているというのも真実だ。
 
しかし、フランスの出生率が今ではアメリカよりも高いという事実は残っている。そして、大恐慌への人口統計上の反応は、活力のあるアメリカ人とたるんだヨーロッパ人との間にいかなる深い大西洋をまたいだ違いも示唆していない。
 
 
発行日: 
2012-08-11
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