新たな正貨 - デジタル通貨

規制者はビットコインのようなデジタル通貨の新形態に干渉しないようにすべきだ

小部族はしばしば独特の貨幣形態を使う。最近まで、西アフリカのアシャンティは、たぶんもっとも奇妙なものを持っていた。金属ディスク、石、または貝の便利さを避け、彼らは金属を使って、その部族の首長の王座を表す小さな椅子の形に、入念にかたどった。しかし、最新の流行の通過、ビットコインはさらに奇妙だ。2009年に発明されたこのコンピューター化された貨幣は、デジタルコードの列としてのみ存在するのだ。

ビットコイン族は、依然として小さなもので、主にコンピューターオタク、薬物取引業者、金本位制主義者、そしてリバタリアンからなっている。しかし、今年の初めの20ドル以下から今週のある時点の200ドル越えまで、ビットコインの価値の大きな変動により、その通貨はより広い注意を惹いている。その価格はまだ地面にぶつかっていないかもしれない。しかし、ビットコインに何が起ころうとも、それは、いかに広く受け入れられたデジタル通貨が有益になりうるかを示す。

ビットコインは、その購買力が中央銀行によってではなく、存在することのできるコインの数(2,100万)の固い制限によって守られて、価値を貯蔵する。それぞれのコインはより小さなコインに分けることができるので、ビットコインはその一単位の価値が上がったとしても、小さな取引に使うことができる。そして、独特のデジタル署名により、偽造を不可能にしている。これは大きな進歩だ。英国のポンド貨幣のほぼ3%が偽造なのだ。

結果として、さらに多くの人々や事業が支払いの授受の方法としてビットコインを受け入れる準備をしている。デジタル通貨の真の価値があるのは、個々なのだ。理由を知るには、イーベイ、アリババ、そしてAirbnbといったP2P市場を考えてみるとよい。これらは買い手と売り手を引き合わせるようにし、モノやサーヴィスを直接交換できるようにする。ビットコインは、取引の逆側(支払いとしての資金移転)が、同じ直接のやり方でできることを意味する。

懐疑主義者は、ドルがすでにこの役割を果たしていると退ける。しかし、ドル紙幣を少額取引に使うことは苦痛だ。すべてのドル取引はアメリカの銀行制度を通して決済されるので、例えば英国の買い手から中国の売り手へのドルの支払いは、英国と中国の銀行と二つのアメリカの銀行を伴いうる。外国為替手数料を算入して、国際的に受け入れられたデジタル通貨は、より安く、そしてより優雅に見え始めている。ビットコインを使って外国のものを買うことは、家で現金支払いをするようなものだ。簡単で、直接で、後追いできない。

これらの特徴はまた、規制者への危険信号だ。それは匿名なので、薬物取引業者はビットコインを愛する。違法のものを買うためにビットコインを使っていない人々ですらも、税の支払いを逃れるためにそれを使っているかもしれない。しかし、デジタル官僚主義を広げるようせかせるのは、抵抗されるべきだ。薬物取引は、ドルでも、ビットコインでも、物々交換でも違法だ。脱税は現金を使うのと同じ程度に簡単にすぎない。新しい技術ではなく、犯罪行為が目標にされるべきだ。

規制への申し立ては、ビットコイン(やその後継)を支える社会資本がより洗練されるにつれ、強くなるだろう。例えば、すでにビットコインの銀行がある。もしデジタル銀行が伝統的な銀行をまねし始め、手元の預金額を超える融資をし始めれば、そのシステムは走り出しそうだ。銀行規制者は、(コンピューター熟練者を何人か雇った後で)介入する必要があるだろう。
 

あなたのネットワークか、それとも私のか?

ビットコイン自身にとって、最大のリスクは規制ではなく競争だ。どの通貨とも同じように、その勝は使用者の数に頼っている。一番にネットワークを作ることは利点になりうる。しかしネットワークはまた、利用者が突然更によい競争者に乗換えるときに、とってかわられうる。例えばイーベイやAirbnbのような市場が成長するとき、その利用者の料金は必要な支払いになり始め、税金のようになる。もしこれらの料金が新しい形のデジタル通貨で支払われることができれば、そのカネへの需要はより安定したものになるだろう。ビットコインは最後には、今ではフェイスブックの瀕死の先駆者であるマイスペースのようになるかもしれない。

ビットコインのようなデジタル通貨がどれだけ広がることができるかについての制限がある。ドルへの長期的な需要は、アメリカ国民が税金をドルで支払わなければならないという事実によって保障されている。政府は決して民間通貨に合法的法貨の地位を贈らないだろう。しかしビットコインやその種のものは、過ぎ去る熱狂以上のものだ。デジタル通貨族は小さいが成長するだろう。
 

発行日: 
2013-04-13
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