専門家の口を熱心な耳と結びつける - 専門家ネットワーク

専門家ネットワークは情報化時代の仲介人だ

彼女が彼に与えた内部情報は「全く完璧だった」。元ヘッジファンドの重役は6月6日に証言した。「専門家ネットワーク会社」であるプライマリーグローバルリサーチのコンサルタントのウィニフレッド・ジャウは、会社についての極秘情報をトレーダーに売ったとして裁判中だ。

ジャウ女史の産業はまた自分たちの裁判を受けている。専門家ネットワークは顧客を専門家に結びつける仲介人だ。例えば、製薬株を扱うヘッジファンドは専門家ネットワークを使ってどのように新しいがんの薬が作用するのか説明できる医者を探そうとするかもしれない。そのネットワークは医者に電話をし、気前良く支払う。

そのようなネットワークは、最近アメリカの規制当局に目をつけられている。投資家が彼らを使って違法な内部情報を探しまわるのではないかとやきもきしているからだ。11月から専門家ネットワークに関わった12人以上がインサイダー取引で逮捕された。

大騒ぎが産業内を徘徊している。プライマリーグローバルのようないくつかの会社は生き残らないかもしれない。ガーソンレーマングループ(GLG)のような犯罪で告発されたことのない会社は、評判を傷つけたライヴァルとの差別化の道を探し、神経質な顧客から仕事を取り戻している。

GLGは格段に大きいネットワークだ。コンサルタント会社のインテグリティリサーチアソシエイツによると2008年にはGLGは4.33億ドルのその産業の世界の売上のうち2/3を生み出したという。顧客が小さなネットワークからしっかりとした安全装置を持ったものに乗り換えているので、GLGはさらに大きなシェアをつかむこともできた。

しかしそのビジネスは以前ほど儲からない。GLGの顧客は30万人の専門家のデータベースを購読するのに平均17万ドル支払う。これは大きな利益を上げる。しかしヘッジファンドの中にはそれらのネットワークが法に触れるおそれがあるのではないかと疑っているものもある。トレーダーに専門家と話をさせる前に法の輪を通り抜けさせるものもいる。ネットワークをすべて禁止し、自分の専門家を見つけるものもいる。「自分で調査したり、オンラインで誰かを探して小切手を送るほうが我々の提供する枠組みよりも良いと考えるのは奇妙なことだ。」GLGのボスのアレクサンダー・セント・アマンドは不平を言う。

GLGは顧客が専門家データベースを検索し易くするように技術に投資してきた。コンプライアンス責任者は利益相反のおそれがあるとき、専門家の何人かにフィルターをかけブロックすることができる。GLGは誰が誰と何を話したかを覚書にし記録を残しており、検事が要求すればすぐに渡せるようにしている。「内部情報を売ろうとしたら、ここはとても怖い場所だ。」セント・アマンド氏は語る。

しかしまだ物事が誤る余地がある。専門家は背景調査なしにGLGに加盟できる。彼らは、材料や非公開情報を分かち合うためではなく、GLGがこれを守らせるという要求に応じないために、同意書に署名しなければならない。過ちを犯そうと決めた顧客は、おそらくそうできるだろう。例えば、彼らはネットワークを通じて専門家に会うことができ、それから別の「コンサルティング」関係を始めることができる。それにより、彼らはGLGの関知しないところで秘密を買うことができる。

GLGが作ったたくさんの関係の中で「いくつかの腐ったりんごはおそらくある。」GLGの元幹部は認める。「しかし、どれだけの人がクレイグスリストを見たあとでレイプされたり殺されたりしたというのだ。」彼は人々がロマンスや中古芝刈機を探す人気のウェブサイトを引き合いにして尋ねる。「それについてクレイグスリストを非難することはできない。」彼は苛つ。しかし人々はそうするのだ。

GLGは他の問題にも直面している。専門家ネットワークは10年前に人気になった。それは人々が自分で隠れた情報を見つけることが出来なかった時だ。(そして銀行の調査は絶望的に偏っていると考えられていた。)今では、インターネットによって誰もが多かれ少なかれ調査ができる。専門家のためのソーシャル・ネットワーキング・サイトのリンクトインを使って利用者は簡単に専門家を見つけることができる。そして人々が真剣な問題を議論するウェブサイトのクオラを使えば、人々は時給で誰かを雇うことなしに質問への答えを見つけることができる。

GLGは適応しようとしている。それは最近G+というソーシャルネットワークと討論フォーラムを始め、専門家のプロフィールを上げ、様々な主題について議論をすすめることによって新しい仕事を惹きつけようとしている。しかしいまのところ、G+はツイッターの専門的なもののように読まれている。そこでは人々は自分たちのクラウドコンピューティングやプラスティック包装、医療装置などについての見方を楽しそうに話している。

大きなプライヴェートエクイティ会社のシルヴァーレイクなどのGLGの投資家は、すぐに出口を求め、おそらく貪欲に最近のリンクトインの公開による富のよなものを求めている。しかしGLGは再ブランド化することなく公開するのは難しいだろう。

新市場は大きな報奨をもたらすかもしれない。アジアでは専門家ネットワークへの需要は急速に高まっている。中国人トレーダーは専門家にアメリカの会社を説明して欲しがっている。同時に地元の専門家ネットワークもまた起こっている。それらはとても安く、そしておそらく内部ゴシップの政策はそれほど厳しくない。それは彼らにとって有利だ。

GLGはそのサーヴィスを広い範囲の顧客に売りたいと思っている。現在その売上の40%はヘッジファンドから来ているが、GLGは特に生命科学のようなハイテク分野をはじめとした、すべての種類の会社を呼び込みたいと思っている。そのような会社は大きな予算があり、専門知識に飢えている。別の専門家ネットワークであるマーヴェンリサーチを経営するウィアット・ノードストームは、将来的には多くの専門家ネットワーク会社は「マイクロコンサルティング」(小規模のコンサルティングを行う)へシフトすると考えている。専門家ネットワークが大きなコンサルティング会社と競合すらするようになると予測するものもいる。

それらの2つの産業は、すでに目に見えるよりも一般的になっている。コンサルティング会社も最近火に包まれている。マッキンゼーの前ボスのラジャット・グプタがヘッジファンドのマネージャーに秘密を漏らしたとして罪に問われたのだ。専門家は慎重さにおいてより専門的になる必要があるようだ。

 

発行日: 
2011-06-18
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