フィールドワーク - 日本の農業

より少ないより大きな農地とより少ない兼業農家で、農業は競争することができる

日本の本州の北西沿岸の石川県の番場睦夫の水田は、多くが他の人の土地によって分けられた農地のモザイクだ。農繁期には、専業農家の番場氏は、彼の米に毎日水をやるよう気を付ける。他の人たちはそうではない、と彼は批判的に言う。これらの兼業農家は、「その米が乾燥しひび割れする間に、エアコンの効いた室内にいる。」と不平を言う。彼らの収穫物は、地元農協が販売するときに、彼のものと混ぜられるので、彼を怒らせる。

空いた時間にトラクターに乗る兼業農家は、日本の光景のより愛された部分だ。しばしば高齢の彼らはほかの職を持っていたり、その家族が財政的に支えたりしている。どちらにしても、農業は彼らの単一の所得源ではない。そのような農民の純然たる数が、その部門の生産性を引き下げている。日本の150万の農民のうち、たった42万だけが専業農家だ。兼業農家は投資しない傾向にあり、しばしばひどい農業をする。

しかし、数の力で、彼らは、全農(JA)と呼ばれる地元の農業協同組合の全国ネットワークを通じて、政治的影響力をふるう。その自由民主党や農水省との強いつながりと、東京とその国中での驚くべき24万人の職員雇用で、JAはたぶん日本で最強の運動団体だ。それは農産品に対する高い輸入関税を保つ運動をしている。米への関税は777.7%、バターへのそれは360%、そして砂糖は328%だ。だから3月の首相の安倍晋三による、日本が自由貿易交渉の環太平洋自由貿易協定(TPP)に参加するつもりだという発表は、衝撃としてやってきた。自民党は反発を予想する。農民たちはTPPに入る最大の障壁だと証明するかもしれない。農水省もまた、日本の米生産の9/10と全体で300-400万の職がTPPの影響を受けると主張して、反対する。

安い外国産米を入れることは、交渉に入るのに、最も議論を呼ぶ部分だ。最近まで議会でJAの利益を代表していた渡部恒三は、米が「精神的な礎石」だと語る。それを育てるのに必要とされた共同体的努力は、日本の文化とアイデンティティを形作った。さらに、日本の小規模農業は、種を飛行機から蒔くアメリカ型の農業ビジネスに直面して崩壊するだろう、と渡部氏は語る。しかし、米の場合、保護の狙いは、生産を制限することによって国内価格を高く保つことだ。それは、JAとともに、少ししか作らなければ支払いを受ける農民にとっては素晴らしいが、消費者にとってはひどい取引だ。

米生産は、兼業農家がもっとも集中している。他では、農業はほかの農産物、市場園芸、そして畜産に向かって多様化している。そこでは、専業が支配的だ。しかし、畜産は別にして、彼らの農場は、平均1.5ヘクタールで、小さい。

農業運動団体は、小規模農業は日本の歴史と山がちの風景の自然の結果であると論ずる。1945年の後に、重大な土地改革によって、土地が大地主から小作に再分配され、平均の農地の広さが平均3ヘクタール程度になった。小規模土地保有者に捧げられたケアの下で、農業収入は跳ね上がり、成長の重大な基礎を敷いた。

望みは、新しい産業が生まれるにつれて、小規模農民が遠からずほかの仕事に就くだろうということだった、と第一次安倍政権で農林水産大臣を務めた若林正俊は語る。彼らは、規模と効率を求めるほかの農民に彼らの土地を売ることが期待された。しかし、バブル時代に地価が跳ね上がるにつれて、農民たちはその土地を開発のために売ることを望んでしがみつくことを好んだ。いま、地方がますます過疎化する中で、たぶん全農地の1/10が耕作放棄地となっている。農民はしばしば高齢だ。2010年に平均年齢は70歳だった。農業を継ぎたいという子供たちはほとんどいない。しかし、きつい土地法制は、誰でも参入し買うことを難しくしている。日本農業は、改善と衰退の間で選択を迫られている、とある農水役人は言う。

TPPに参加し関税を下げるのは、単なる薬だ、と56歳でかつて農場経営で政府の賞を受賞した番場氏は語る。「強い農民はTPPを恐れていない。」彼は付け加える。それに入ることは、彼のような専業者がより多くの土地を集めることができるようにする。彼は要点を得ている。3枚の小さな水田を持つ74歳の隣人は、日本がTPPに登録し、安いアメリカ産米を入れる日には、彼はやめて、漁業会社と組んで冷凍寿司をカリフォルニアに売り始める計画を持っている番場氏に土地を貸すだろうと言う。

もし日本がTPPに参加すれば、特に米のようなカギとなる産品について、農民への保護を取り除くのに数年与えることを主張しそうだ。しかし、農業改革に向かっての抜本的な一歩がそれまでに踏み出される必要がある、と東京大学の経済学教授本間正義は語る。貿易交渉に入ることは、そのような段階を急がせる役に立つかもしれない、と彼は語る。日本は農地を能力のある農民の手に集中する政策を必要としている。会社を含んだ新参者は、借りるだけではなく、買うことを許されるべきだ。

安倍氏のチームは、今年の後半に発表されるべき農業改革への選択肢を現在研究している。TPP参加を交渉し同時により広い農業改革を導入しようとすることは、政治的に難しい。しかし、競争力を押し上げるために段階を踏むことなしに関税を下げることは、悲惨だと証明されるかもしれない。

TPPとより広い改革で、主要な障害はJAだろう。その影響力と利益は、その組合員の大きさに頼っている。だから、それは現在の農地分配のようなものを維持することに利益を持っている。しかし、より多くの選択肢と競争を求める都市消費者と同様に、番場氏のような専業農家の必要に使えるより良い仕事をする新しい協同組合が芽を出している。そして、その間中、JAの組合員は高齢化する。日本のもっとも強力な活動団体は、彼らとともにその勢力を失っている。
 

発行日: 
2013-04-13
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