欠乏の角 - 絶滅危惧種の経済学

サイ、象、トラ、そしてサメを危険にさらしているのは、アジアの伝統ではなく利潤動機だ

英領ビルマのアラカン(現在はミャンマーのラカイン州)の副委員長兼植民官のR.B.スマートが1917年に書いた中で、彼は現地のサイについて心配した。彼の「ビルマ地名辞典」は、その血と角が薬や催淫薬として大きく重んじられたと注記する。結果として「これらの動物は容赦なく狩られ、撃たれる。」その州はサイが依然としてかなりたくさんいるビルマの数少ない部分の一つだったが、「もし保全されなければ、近い将来にそれらは絶滅するだろう。」

スマートの懸念は、生物多様性よりもむしろ、「ヨーロッパのスポーツマン」が殺すための大動物の喪失のためのように見える。しかし、彼は正しかった。ミャンマーでサイが最後に野生で見られてからから長くたつ。かつてはヒマラヤのふもとまで東南アジアにわたって散らばっていたスマトラサイは、今ではインドネシアとマレーシアの数少ない孤立した場所に閉じ込められている。2011年の推計では、全世界で216頭だとしている。

インドやアフリカの他のサイの種のように、彼らは依然として密猟者によって脅かされている。インドの北東部アッサム州のカジランガ保護区では、16頭のサイが今年今までのところ撃たれており、当局は密猟を抑制するための努力として無人機を使い始めている。サイが死んだり檻に入ったりしても、その貴重な角はほとんど保護されない。過去2年間で、英国だけで、動物園、博物館、そして民間収集品から少なくとも20件の盗みがあった。

伝統的漢方では、サイの角を粉にしたものは、熱、リウマチ、痛風などに効くと、誤って信じられた。それはまた、インド、朝鮮、マレーシアなどで、近代以前の薬物として使われた。アジアの人口と富は、どちらも壮観に成長している。何千万もの人々が高価な治療法を買う余裕があるようになっている。サイやほかの危険にさらされた種が圧力を感じていることは、少ししか不思議ではない。

結局、同じことが、その料理の、治療の、そして装飾的な特性のためにアジアで多く珍重されるものを産する多くの他の種にも当てはまる。ほんの今週に、4月8日に保護されたフィリピンのサンゴ礁で座礁した中国船が、絶滅危惧の鱗のあるアリクイであるセンザンコウの肉400箱(10トン)を運んでいたことが発覚した。より知られた獲物は生きた薬物の虎だ。そのほとんどすべての部分は、薬物的な価値を持っていたり、じゅうたんのようなほかの儲かる商業利用ができる。それが虎が野生から消えた理由かもしれない。象の生息数もまた危機に瀕している。ワシントン条約(CITES)の10日間の参加者会議がバンコクで結んだように、3月14-15日に、33頭の妊娠したメスを含んだ86頭の象が、チャド南西部で、密猟者によってその象牙のために殺された。

CITES会議はまた、アワビ、ナマコ、そしてサメのように、中国の素晴らしい食習慣により危険にさらされた生物が直面している危機にも反応しなければならなかった。ふかひれスープは、結婚式やほかのお祝いで出される中国のごちそうの重要な部分だ。だから、毎年1-2.75億匹の鮫がそのひれのために殺されている。CITES会議は、5種類の鮫を取引が規制されることを意味するその会議の付表2に加えた。マンタ・レイもそのふわっとした鰓しの健康飲料の内容物としての人気に脅かされて、同じように付け加えられた。

絶滅の経済は容赦がない。その生物の見本が少なくなれば、その産物の価値は大きくなる。在庫を持っているものは、故に、その生物の消滅に大きな金融的利益を持つ。国境を越えた取引を管理するCITESの枠組みは、機能しているようには見えない。だから、必要とされることは、価格を下げ密漁の動機づけを減らすために、既存の在庫、飼育された動物、そして「トロフィーハンティング」の副産物を使って、交易を拡大することだ、と論ずる者もいる。

このやり方には、2つの大きな問題がある。野生の産品は、いつでもある封印を持っていそうだ(ヨーロッパのグルメは飼育鮭を鼻で笑うことで知られているかもしれない)。豪華な赤いヴェルヴェットの上というその店の中での場所の誇りを考えると、トラの骨のかけらが飼育されたトラから来たものかどうか、と1997年にホーチミンシティの商人に聞いた時の、彼の憤慨した顔が忘れられない。2つ目に、合法的な市場が大きくなればなるほど、密猟品をきれいにするのは簡単になる。だから、保護集団は、密猟を抑制するよう考えられたものだが、南アフリカが中国やヴェトナムと合意に達した最近の協定にぞっとしているのだ。その集団は、それらが象牙やさいの角の貿易の拡大を予告すると恐れているのだ。
 

血、汗、そして涙

その伝統的な見方は、ほとんど絶望的だ。何世紀にもわたる伝統に根付いた需要の容赦ない上昇が野生動物の徐々に減る数にあった時、これらの種の未来は厳しい。しかし、実際にはその需要の多くは作られたものだ。サイについて考えてみる。サイの角への需要とそれにあわせた密猟は、1993年に(トラの骨とともに)中国がその使用を禁止した後に鋭く減った。密猟ブームは、イエメンでのサイの角のナイフの取っ手への大流行から始まり、それから象牙やさいの角の彫刻への中国の高級市場へ移ったのだ。サイへの最後の一撃は、近年のヴェトナムで急増する需要からだった。これは、サイの角が(特定されない)元政府の大臣が(特定されない)がんから回復したという噂以外に実体のないものに由来する。

消費者の需要は不変ではない。伝統的漢方の主流実践者は、絶滅危惧種からの禁止された派生物を長く放棄している。中国人が多数派のシンガポールでは、多くの大スーパーマーケットとレストランがふかひれを貯めることをやめている。スマートの時代、サイの血は角と同じくらい尊ばれ、「銀の重さと同じ価値」があった。最近それは、ヴェトナムでさえも、めったに処方されない。犯罪者と、彼らが買収した役人が、絶滅危惧種の市場から富をなしているのだ。彼らが「伝統的な需要」を作り出しているのであって、その逆ではないのだ。

Banyan欄より
 

発行日: 
2013-04-20
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