氷と人類 - ヒトの進化

氷河期についての新たな展示会は、アートのもっとも初期の作品を考慮する

1939年に第二次世界大戦が勃発した数日前に、二人のドイツ人学者が、その国の南西の洞窟で発掘したマンモスの象牙の破片の貯蔵物を詰め込んだ。そのかけらが30年後についに組み立てられた時、それらは人間の足と腕を持っているがライオンの頭をした30センチの高さの立像を形成することがわかった。「ライオンマン」と呼ばれるようになったそれは、4万年前に掘られたものだった。この想像力に富む人形は、その前にあった動物と狩人の現実的な洞窟壁画からの出発を記録する。多くは、これを芸術の最初の作品だとみなす。

人間の創造性の最初期の生産物は、20世紀の芸術家の興味をそそった。パブロ・ピカソ、ブラッシャイ・ジェルジ、コンスタンティン・ブランクーシ、そしてジョアン・ミロにとって、これらの古代のかけらはアートを作ることは、先天的な人間本能の証拠だった。ピカソは、2.3万年前のマンモスの牙の「キュービスト」のその体の脇に臀部がはみ出した女性の彫刻にとても魅了されたので、彼はその模造を2つスタジオに置いておいた。

博物館は、これらの素材を民俗史学の収集品に隔離することを好んだ。それらを遠い歴史からの文明前の野蛮人の生産物として区別する方がよかったのだ。しかしながら、過去30年間、考古学者はこれらの物体をいかに人間の創造性が機能するかの手がかりのために、再検査し始めている。その変化は、前頭前野皮質と呼ばれる脳の領域への神経学的調査の爆発により、幾分刺激されている。これは、意思決定、言語使用、そして言葉やイメージの中で複雑で抽象的な環下を行うといった、より進歩した機能に捧げられた領域だ。

今、大英博物館は、芸術製作の長い歴史に捧げられた最初の展示会のために、これらの分野をまとめている。2月7日に始まるその展示会は、人類によって作られた初期の肖像画、風景画、彫刻、そして木彫のいくらかを含む。それはまた、いくつかの深遠な疑問を提起する。例えば、いつ人は狩猟採集者から熟練した職人に変わったのか?人々が多くの時間をいかにして彫刻して描くのかを学ぶのに費やすよう思いつかせたのは何か?なぜ人類は自分たち自身を飾り始め、これは富、権力、そして自己認識について何を語ったのか?いつ物体は有用なものよりも美しいものや意味についてのものになったのか?

人類は、前回の氷河期の前の約4.5万年前に、アフリカから中東を経由してヨーロッパにやってきた。彼らは、ドナウ渓谷から南部ポーランドまでつながる広大な草原地帯であるモラヴィア峡谷を通って、塩のひとなめを探して動いたマンモスやアンテロープを追いかけた。多くの初期の発見物が作られたのは、ここなのだ。フランス、ドイツ、ロシア、そして中央ヨーロッパでの新たな考古学的研究を利用して、その展示会のキュレーター、ジル・クックは、いかに人々が特定の技術に焦点を当て始めたかを示す物体を選んでいる。マンモスの牙の彫刻家になったものもいるし、粘度を約専門家になったものもいた。彼らが作り出した物質は、最初は実用よりもむしろ象徴だった。

装飾された骨は、埋葬地や洞窟の暗く奥まったところで見つかっており、来世への没頭と初期のシャーマンの儀式の存在を指し示す。他の物体は、権力を表現するためや多産の象徴に使われたかもしれない。チェコ共和国のブルノのそばから出た世界で最も古いと知られる陶器の人形は、壺や器ではなく、大きな垂れ下がった胸と太った腿を持った女性だった。

その展示会は、「ライオンマン」(合成樹脂のレプリカ:本物はその故郷であるドイツのウルム博物館にある)で始まる。展示物は時代順に並べられており、それにより観覧者はいかに彫刻や木彫がゆっくりと彼らの作りたかったイメージのために牙や骨を選び準備することを学んだかを観察できる。これらの初期の芸術家の多くは、いかに動物が動くかに魅せられた。モスクワの南西にあるザライスクで2.2万年前に作られたバイソンは、呼んでいるかのように口を開き、肩を押し出して歩く。大英博物館で最も古いアート作品は、1.3万年前の2頭のトナカイの木彫で、その角は生活のために泳ぎ、流れる水を裂くように後ろに流れている。世界の創造的な解釈として、これらの物体は本能的追究としての創造性を指し示す。それらはまた、ブラッシャイ、アンリ・マティス、ヘンリー・ムーア、そしてピエト・モンドリアンによる現代アートの添え物として見ることができるので、影響力がある。

「氷河時代アート」は、考古学的展示というよりも、人類の、意味の探求と表現の探査だ。例えば、展示されている多くの人形は女性だ。それらは、しばしば最初のアーティストだとみなされるギリシャ人の何万年も前に作られたヌードなのだ。年頃のものもあれば、より官能的で見た目によく肥えたものもいる。性的なフェティッシュな象徴なのか、母権の化身なのか、なぜそれらが存在するのかの解釈はたくさんある。しかし、その重要性は、それらが欲望の労働集約的具体化として、まさに存在するということだ。そのような作品に感銘を受けて、影響力のあるフランス人作家ジョルジュ・バタイユは、もしギリシャ人が芸術の最初の日を代表するならば、これらの彫られた牙や石はその「早朝」のきらめく光を記録する、と1955年に書いた。
 

発行日: 
2013-02-02
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