賛成派は持っているのか? - アイルランドの国民投票

 

アイルランドはイエスと言いそうだが、それを変えるにはまだ時間がある
 
アイルランド首相のエンダ・ケニーは、すでに憲法改正の国民投票で一回負けている。彼は今、5月31日のヨーロッパ財政協定についての国民投票で2度目の負けを避けようとしている。アイルランド人がケニー氏のますます不人気な連立に反対投票をする機会を使うかもしれないという恐れは、今のところ打ち立てられていないと示されている。イエス運動は野党で新しい指導者のミホル・マーティンを持ったフィアナ・フォイル党からの強い支持によって盛り上がっている。マーティン氏は協定の支持を売るのに懸命に働いている。最新の世論調査では、未定(16%)を除いた後の二対一の多数派が賛成を示している。
 
しかし、賛成票を当然とみなすことは間違いだろう。アイルランド人は、ほかのだれよりも欧州連合/IMFの緊縮計画に怒っている。アイルランドの納税者が破綻した銀行や債券所有者の救済にあまりに高いつけを払っているという見方は広がっている。そして、財政協定の修正の望みを表明したフランスのフランソワ・オランドの到来と、ギリシャのユーロ離脱の可能性増大は、新たな不確実性を生み出している。
 
アイルランドの有権者は過去40年間で9件ものEU条約を承認するよう求められている。彼らは、2度目の投票で考えを変える前に2度ノーと言っている。今回、アイルランドに拒否権はなく、ケニー氏は二度目の投票をしないと主張している。その条約は、17のユーロ圏加盟国のうち12が批准すれば有効になる。そして、批准した国のみが、ユーロ圏の恒久的な救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)にアクセスできる。
 
アイルランド経済は3年間の収縮の後で安定している。欧州委員会は、今年0.5%の穏やかなGDPの上昇を予想する。今のところ、救済計画でのすべての四半期財政目標は達成されている。2013年に計画が終わった時に国債市場に戻りたいと思っている政府にとって、財政協定の批准は二度目の救済の必要があった時の保険を提供する。
 
反対運動はシン・フェインといくつかの小さな左翼政党に率いられている。それは、英国独立党の設立とともに、2008年のリスボン条約の最初の国民投票の敗北に大きな役割を果たしたビジネスマンのデクラン・ガンレイからの支持を得ている。しかし、その運動の最大の弱点は、単純な疑問への納得できる答えを与えることに失敗していることだ。もし有権者が財政協定を拒絶し、その国が市場からもESMからも資金を借りられない2014年に二度目の救済が必要になったら、だれがアイルランドに金を貸してくれるのか、ということだ。さらに、反対票が魔術的に少ない緊縮を意味するという主張は無理があると広くみなされている。
 
その国民投票は、有権者の間での葛藤だと表現されている。協定の拒絶がEUの金融にアクセスできなくなることを意味し、潜在的にアイルランドをギリシャの破滅への道への驀進に送るという多くの恐れに対する、4年間にわたる緊縮によって課された困難に対する多くの怒りだ。今のところ、恐れが怒りに勝っているようだ。
 
 
発行日: 
2012-05-19
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