革新への長い道のり

南アフリカは革新が遅かった。それが変わりつつあるかもしれない
 
南アフリカは、ビジネスでも、他の全てでも、自分の実力以上のものに挑んでいると自分を考えるのを好む。BRICSの4つの他のメンバーのサイズで言えばほんの僅かであるのにも関わらず、そのSが自分たちのことだと呼称している。それはまた、際立った数の世界的企業の本国だ。ボストン・コンサルティング・グループの、世界的野心を持った40の急成長する「アフリカの王者」のリストで南アフリカは18社を送り込みトップとなり、エジプトの7社とモロッコの6社を上回っている。
 
その国の事業情況は、アパルトヘイトが廃止されてから認識を超えて変わっている。1994年に南アフリカは、僅かな巨大企業に支配された包囲経済だった。今日ではそれは開放され、複合企業はほっそりし、特に携帯電話技術の多数の新しい会社がそこで急増している。しかし、その国は、そのビジネスモデルを現地の環境に、そしてその商品をつましい消費者に適応させる会社に主導された、新興市場からの革新の波に寄与するのがゆっくりだった。
 
これにはふさわしい理由がある。南アフリカでは、塀にレーザーワイヤーを設置し、武装した警備員が巡回していて、第1世界と第3世界の間の壁が他の多くの国よりも高い。ヨハネスブルグの盛り上がっているビジネス地区のサントンのビジネスマンは、たった18マイル(30キロ)先のソウェトでの生活に目をつむり、ロサンゼルスと同じような生活をすることができる。与党アフリカ民族会議(ANC)は、黒人の経済的な強化を特徴的な政策として掲げているが、富の創出よりもその再分配にとりつかれている。そして、歴史は、黒人にも白人にも同じように心の重荷になっている。多くの新興市場国では、中国やヴェトナムのように悲しい過去を持っている国でさえ、未来を受け入れている。愛する国、南アフリカは、不健康なほどに過去にこだわっている。
 
これが変わっているという兆候がある。南アフリカは、新興国の王者たちがそこに侵入し、南アフリカの王者たちが挨拶を返すのに連れて、新興市場の勃興によって大改造されている。中国工商銀行は、2007年にスタンダード・バンクの20%を獲得し、その国の最大の外国投資となった。タタのようなインドの複合企業や、ランバクシーのような製薬会社は、南アフリカで異常に活発だ。南アフリカのファースト・ランドは、その銀行技術をインドに持ち込んでいる。SABミラーは、コロンビア最大のビール醸造業者のバヴァリアを買った。この成長する「南南」貿易は、南アフリカ企業にかつてないほどにコストについて考えることを強いている。インド製の部品を使っているタタのトラックは、他の地元で組み立てられたものよりも、15-20%安い。南アフリカには、安い中国製ブランドを売る中国の卸売業者が散らかっている。そしてそれは新興市場に広がっている巨大な機会に心を開いている。
 
南アフリカの会社は、かつては無視する習慣にもあった、アフリカ大陸により多くの注意を払っている。MTNは毎年倍になっているナイジェリアの通信市場の半分を支配している。ショップライトは18のアフリカ諸国に出店している。アフリカ最大の食料品小売業だ。南アフリカ企業はまた、その国内に「ピラミッドの底」を発見している。いくつかの会社は、携帯電話を使って自営業の店(spaza)夜景食堂の分布地図を作る技術を開拓した。前払いのタブレットを売るブルー・ラベル・テレコムは、その商品を売るのに役立つ、部族長と人気のあるゴスペル歌手の関係を形成する道を輝かせる。ピラミッドの底の知識は、新興市場で拡大するために使われている。SABミラーは、高い輸入モルトではなく、安い地元の原料を使ってウガンダでビールを作っている。MTNは漁師のために太陽電池式の携帯電話を提供する。
 
南アフリカはまた、第1世界と第3世界が隣り合って生活しているという、その二重の性質を利点に変えうることを発見している。それは、豊かな世界を新興世界の仲介者としての役割を果たしうるのだ。キャタピラーとマイクロソフトは(それぞれバルロワールドとブルーワールドという)南アフリカの会社とチームを組み、そうしなければ彼らは到達できなかったかもしれない市場で配達制度を改善した。どちらの場合もこれから教訓を得ている。南アフリカの銀行は、(携帯電話を電子財布として使っている)ケニアの携帯電話銀行制度を獲得し、それを、銀行へのアクセス欠如よりも安全についてより心配している西側の消費者に再調整している。携帯電話で預金することもできれば、口座を凍結することもできるのだ。それはまた、その大陸でもっとも差し迫った問題である才能不足の問題の解決にも、アフリカの国外居住者の途中の家として振る舞うことによって、役立っている。ラゴスでの職を受けることにためらっているアフリカ人専門家は、ヨハネスブルグならば受けるかもしれない。
 
 
 
停滞と原理主義
 
しかし、南アフリカのビジネス世界の雰囲気は、これまでの何年間かと同じように暗い。幾らかは世界的傾向のためだが、また、政治の不確実性のためにもより、成長率は1.3%に減速している。失業率は25%以上で、アパルトヘイトが終わって以来一度もネットで下がったことがない。不平等は世界中のどこよりも広がっている。経済的停滞は政治的原理主義につながる。ANCの青年部は、白人少数派に対してかつてないほど攻撃的な騒音を上げている。ANCの指導部はこれを統制しているが、青年部は経済の管制高地を国有化し、土地所有権を弱めることについて話している。
 
新興市場の革新は、このひどくなる難局を打ち破る最善の方法を提供する。ANCは、そのビジネスへの見方が何十年も時代遅れだと認識する必要がある。多くの世界でもっとも成功した企業は、積み重ねの底にいる人々に届けることを学んだためにきちんと繁栄しているのだ。もし両者がもう少し革新について考え、少しだけ過去の悪夢を追体験しないよう考えれば、南アフリカは投資家によって実際にBRICSの本当のメンバーとみなされるかもしれない。
 
 
発行日: 
2011-09-10
雑誌名: 
記事区分: 
主地域: 
主カテゴリー: 
キーワード: 
0
まだ投票はありません

コメント

コメントを追加