デジタル・リマスター - 音楽と技術

録音音楽業界はその敵を愛することを学んでいる

過去10年の偉大な錬金術の功績は、メディア会社の利益を技術会社の利益に変えたことだ。6月6日に舞台に戻ってきたアップルの社長のスティーヴ・ジョブズほど偉大な錬金術師はいない。iPodとiPhoneを作った人は、離れたサーヴァーの「クラウドの中に」音楽を簡単に貯めることができるサーヴィスを発表した。アップルは確かに利益を得る。しかし音楽界の役員たちもまた奇妙に楽観的だ。すべてがジョブス氏とともに行うわけではないが、いくつかの方法で技術は彼らに好ましい方向で機能し始めている。

彼らのものはまだ深く問題を抱えたビジネスだ。オンラインのファイルシェアリングが始まった2000年から、世界の録音音楽の売上は業界団体のIFPIによれば年間269億ドルから159億ドルに下がった。アップルは利益の上がるアルバムを利益の上がらないシングルに落とす助けをした。一般大衆向けの音楽店は閉店した。

iTunesのようなデジタル販売店はCDの売上の減少を打ち消すほどには速く成長しなかった。まったく、多くの国でそれらはニッチにはまり込んだ。日本では、2010年に73%の録音音楽への支出はCD、DVD、そしてレコードだった。それは英国人が去年購入したデジタル音楽の1/5より少なかった。広告や購読によってお金を得るSportifyのようなストリーミングサーヴィスはまだそれほど助けになっていない。英国のレコード会社を代表するBPIによるとそれらは去年全録音音楽収入のうち3%を稼いだにすぎない。

偉大なタートルネックの男により今週発表された新しい製品は、デジタルマーケットをニッチから押し出すだろう。アップルのiCloudはただの音楽置き場ではない。それは、iTunesストアで購入された曲のための装置を探し、自動的に顧客にどのアップルの機械でも再生できる音楽をダウンロードする権利を与える。それにより、アップルのサーヴィスは、利用者が音楽をクラウドにアップロードしなければならないアマゾンやグーグルの最近のサーヴィスの先にいくことになる。デジタル音楽の購入をよりしやすくすることにより、それはその価値を上げ、より多くの売上につながる。

アップルはまた、アメリカでさえも今年の後半まで利用できないサーヴィスを発表した。それはコンピューターをスキャンしてすべての音楽曲を探し、それに年間24.99ドルでクラウドに基づいたサーヴィスを提供するものだ。アップルは売上の分け前を取り、残りがレコード会社にいく。iCloudは単に競争よりも良い一方で、これは突破口だ。それが違法にCDから取り出されたりダウンロードされたりしても、事実上、これは音楽会社が音楽の年間使用料をとることができるようになることである。

だが、音楽会社はアップルや他の技術の巨人が彼らを救ってくれることを期待していない。アデルとレディ・ガガと言う二人のシンガーの過去数週間の健全なデジタルセールスにもかかわらず、録音音楽が立ち直りつつあると信じるものはほとんどいない。漂ったまま、彼らはその核事業を損なうことなくコストを引き下げる必要がある。静かに、技術はそれを可能にもしつつある。
 

新しいデータ農民たち

iTunes、Sportify、そしてYouTubeのようなオンラインの音楽販売店はCDの売上ほど収入をもたらさない。しかしそれらははるかに正確でタイムリーな情報を生み出す。曲がYouTubeへアップロードされたり再生されたりするたび、iTunesで売上が上がるたび、Sportifyでストリームされるたび、海賊ネットワークでシェアされるたび、facebookでリンクされたりツイートされるたび、それはデジタル信号を出す。小さな会社はそのような信号を加工し、レコード会社に結果を供給することを始めている。

これは既に戦略を形成している。世界最大の音楽会社であるユニヴァーサルは、アーティストポータルというデータ高速処理の道具を開発している。ポータルからのデータは多くの人が疑っていることを証明している。何十年も続いている古い習慣の販売数週間前にラジオに音楽を発表するということは、海賊行為の温床となり、売上を減らすということだ。だから、今年の初めに、その会社は多くの新曲でそれをやめた。

ワーナーミュージックグループの傘下にあるアトランティックレコードの英国支店では、マーケティング戦略に磨きをかけるためにますますデータを使っている。去年、その会社は、PlanBと言うハードコアラッパーからソウルシンガーへの不意の変身を遂げたアーティストを強く押すという扱いにくい仕事に直面した。それは、若い女性という完全に新しい観客を見つける一方で、ラップファンをつかまえておかなければならないことを意味した。アトランティックは、どのようにそれぞれの集団が反応したかということを評価するためにバズデックというデータ処理サーヴィスを使って二つの平行した戦略をとった。それは機能し、PlanBのアルバムは去年英国で6番目に売れた。

アーティストポータル、バズデック、そしてカリフォルニアに本拠をおくビッグシャンパーニュと言った情報集計者は、今までのところ、人間のスカウトに取って代わることはできないということを証明している。しかし、それらはレコード会社がその縮んでいるアーティスト開発やマーケティングでもっと成功を収める助けになっている。音楽会社はデータを、例えば人々を映画館に足を運ばせようとして放送局に大金をばらまくハリウッドのスタジオなどよりも、ずっとそつなく使っている。そして彼らは新しい使い方を見つけるだろう。

「我々はもはや単なる音楽の卸売屋ではない。」ユニヴァーサルのポール・スマーニッキは語る。彼らの伝統的な事業が衰退するに連れ、音楽会社はライヴ音楽と商品に向かっている。そのような市場で成功するために、彼らはファンの行動の専門家になり、どのようにそしてなぜ人々が音楽を買うかだけではなく、どのように彼らがそれを人生に組み入れているのかを理解する必要がある。そのために、データは決定的だ。

もしそうできれば、音楽業界の重役はインターネットを発明しなかっただろうし、おそらくアップルもそうだろう。しかし、録音音楽業界に大きなダメージを与えた技術は、ますますそれを支えている。メディア会社はまた、少し錬金術をできる。
 

発行日: 
2011-06-11
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