あわてるな - 遅れの利益

延期をほめたたえて

心に焦点を当てるのに締め切りのようなものはない。このコラムの筆者は、いつその編集者ががみがみ言っても、その心は次の主題に焦点を当てていることを見つけた。(1)彼の足の爪。確かにそれらは切られる必要があるのか?(2)ウォルター・ラッセル・ミード。そのひげ面の賢人がブログの中で東ティモールについてなんといっているか?(3)彼の犬。彼らは散歩を熱望しているようだ。(4)彼の受信箱。トムスク大学の卒業生に返事をしないことは失礼だろう。

時間を浪費する人にとって、人生は扱いづらくなっている。ジャスト・イン・タイム配達に頼る事業は遅れに寛容ではない。株式市場取引は、毎秒何百万もの株式を取引する。24時間のニュースチャンネルは我々に情報爆撃を加える。ブログとツイートは瞬間コメントの嵐を提供する。その状況はとてもものすごいので、アメリカ人の1/4は毎日ファスト・フードを食べている。

雇用主は時間を無駄にする人を絞り出すのにうまくなっている。インターネット上で自営業者と雇用主を結びつけるアメリカ企業のオーデスクは、買い手に彼らが雇った人々を監視する「前例のない能力」を与えるソフトウェアを自慢する。去年、東京証券取引所は、その昼食時間を悠長な90分から悲惨な60分に短縮した。グーグルやヒューレット・パッカードのようなハイテク企業は、その従業員に自分の計画を追及するのに時間を与えることに誇りを持っていたものだ。今では彼らは「修繕時間」を削減したり、それをより注意深くするよう管理している。そして従業員は自分自身を管理している。レスキュータイムのようなデジタル機器は、インターネットや受信メールを見るのを制限するようにする。

補償はより短期になっている。時間当たりで支払われるアメリカ人の割合は1970年代以来増えている。現在では(弁護士のような専門職を含んだ)59%のアメリカ人が時間で支払われている。

しかし、スピードに取りつかれることは賢いのだろうか?高速取引は、自動停止が搭載されていなければ2010年5月6日にほとんど起こりそうだった市場の溶融につながりうる。そして自分の時間を使うことはそれほど悪いことなのだろうか?規制者はいつでも人々に熱くなっているときに物を買うなと警告する。延期する人たちは、クーリングオフ期間を内蔵している。事業は、より多くの創造性が必要だと永遠に言う。おろおろすることは役に立ちうる。アーネスト・ヘミングウェイは、彼にどのようにして小説を書くかを尋ねたファンに、最初にやることは冷蔵庫をきれいにすることだ、と教えた。革新についての作家のスティーヴン・ジョンソンは、もっともよい新製品のいくつかは「ゆっくりとした直感」だと論ずる。コーヒーを小袋で売るというネスレの考えは、30年にわたって行き場がなかったが、今ではそれは何十億もの価値がある。

これらの考えは二つの(ゆっくりと知られた)経営理論の作品によって触発されている。ジョンズ・ホプキンス大学のブライアン・グニアによるアカデミー・オブ・マネジメント・ジャーナル誌のあいまいな記事と、サン・ディエゴ大学のフランク・パートノイによる有名な新著「待て:遅れの芸術と科学」だ。グニア氏とその3人の共著者は、一連の実験で、ゆっくりとすることは我々をより倫理的にすることを示した。正誤のはっきりとした選択肢に直面した時、急な決定を強いられた時よりも、考える時間があった時の方が、人々は5倍正しいことをしそうだ。(銀行のような)「速い振動」を持つ組織は、よりゆっくりと動くものに比べて、倫理的問題により苦しみそうだ。(英国のバークレイズを巻き込んだ現在のLIBORスキャンダルはこの考えを支持する。)その著者たちは、会社はより多く「クーリングオフ期間」を利用するか、重要な決定の承認にいくつかの階層を導入することを提案する。

パートノイ氏は、あまりに多くの人々が良い大衆演説者やコメディアンが皆理解していることを認識し損ねていると論ずる。成功は、いつ、そしてどれだけの長さで遅れるかということを知ることによっているということだ。重要なことは、最初に物事をするのではなく、それらを正しくすることだ。そしてそれらを正しくすることは、しばしば少し多くの時間がかかる。

専門家引き合わせ機関のイッツ・ジャスト・ランチは、ウェブサイトに写真を投稿することを顧客に許さないことによって、お互いを第一印象で判断しないようにしている。世界で最も成功している投資家のウォーレン・バフェットは、株式を激しく動かすよりも長期保有する。彼は、「怠惰に近い不活発は我々の投資スタイルの礎石だ。」と書く。「のろま」とあだ名されたローマの将軍ファビウス・マクシムスは、戦いに傾くことを避けることによって、ハンニバルの侵略軍を宙づりにした。
 

焦りをゆっくりにしろ

遅れは、時間が重要なものだとみなされるかもしれない分野ですらも、機能する。医者やパイロットは、以前に何度もやったことのあることをする時ですらも、チェックリストに従うことから利益を得ることができる。アトゥル・ガワンデが「チェックリスト・マニフェスト」で描くように、リストはそれらをゆっくりにし、より方法論的にする。最高のスポーツマンはベルが鳴る1秒前まで待つ。

パートノイ氏は、人々がほかのすべてのことをどのように管理するかを学ぶように、遅れを管理する方法を学ぶ必要があると論ずる。時に物事を延期することは意味がある。もっとも愚かな時間に対する負担は、時に、自己燃焼の心得を持つ。依然として、賢明な時間管理のルールは、ほかの誰よりも遅れる人に適用される。クレジットカードの請求書のような無視すればさらに悪くなるだろう問題に取り組むのに遅れてはならない。そして、最も重要なことを遅らせる一方で二番目に重要なことをするよう自分を欺くためにやることリストを作るのだ。

これは半分はあまりに賢すぎるように聞こえる。しかし、パートノイ氏が、事業が自分のためにますます速度に取りつかれているに対して警告していることは正しい。そして、時間は同じ価値のある部分に分けられるという、いつも管理者の間で人気のある概念に串をさすのは正しい。現在の脳の働きの秘密は、それが早さと遅さの組み合わせを必要としているということだ。知的労働者は長くおろおろしているが、それから洞察のひらめきや創造性の爆発が起こるのだ。すべての締め切りを取り払えば、おろおろしたままになる。締切にあまりにとらわれば、知的ファスト・フードそして切られる必要がある足のつめになる。
 

発行日: 
2012-07-07
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