旗にくるまれて - 北アイルランド

ベルファストでデモを行ったロイヤリストは、政治とはほとんど何の関係もない。それが彼らがなぜそれほど警戒すべきなのかの理由だ

過去6か月にわたって、旗をまとったデモ参加者たちはベルファストの風景の一部になった。ロイヤリストがデモと一晩で80にもなる道路封鎖をソーシャルメディアで調整し、それは地元の人々はふつうだいたいどこでそれが起こるかを知っていることを意味する。ベルファストのバス会社トランスリンクは、どの路線が邪魔されているかを次々に更新してつぶやく。タクシー運転手は発車係からそのニュースを手に入れる。多くのデモが予想される日には、ラッシュアワーが早く始まる。夕方には、ふつう混雑した道路はほとんど人がいない。

そのデモは、ベルファスト市議会が市役所にユニオンフラッグが掲げられる日数を、ほとんどが国民の休日か王室の誕生日である年に約20日に制限するよう投票した12月3日に始まった。北アイルランドでは、その旗は政治的意味を持つ。それは単にその地域が連合王国の一部であると思い出させるものであるだけでなく、そうし続けなければならないという目に見える声明なのだ。今ではベルファストでその数に置いてプロテスタントを上回る多くのカトリック教徒にとって、それはまたほとんど同じではない過去を思い出させるものだ。市議会のユニオニストは国旗掲揚の制限に反対した。しかし、続いて起こることに対して準備していたものはほとんどいなかった。

ほとんどが市の中心部に家を持つロイヤリストのデモ参加者は、夜毎に通りに繰り出した。マスクを着用して党派の歌を歌った彼らは、ベルファストの市中心部をほとんど閉鎖した。大きな夜には、2,000人もが参加した。警察がれんがと火炎瓶で攻撃され(道路を封鎖しその顔を覆ったことでデモ参加者は法をやぶっ)たが、ほとんどはかなり平和的だった。どの集会がひどくなるかを予測するのは難しい。デモ参加者は指導者を持っていないようだ。報道担当者が時に現れるが、ほとんどがベルファストの隠語で「ヘッドケース」という過激にわめく人々だ。

デモの予測不可能性は、警察が直面する唯一の問題ではない。約100人のデモ参加者が12月初め以来逮捕されており、60人以上の警官がけがをしている。警察は、暴動参加者に対してゴム弾と放水を使っているが、彼らは注意深く踏み潰している。フードをかぶったチンピラと同様に、デモ参加者の中には年老いた仲間や子供を乗せた乳母車を押す若い母親も混じっている。高官は騒ぎでけが人が出るのを恐れているので、彼らは一般的に道路封鎖を許す。

ベルファスト経済への影響は恐ろしい。ふつう忙しい店やレストランは多くの晩に空っぽで、一方ホテルは人々が訪問を取りやめていると報告する。北アイルランドの変わった政府は、最近観光客と外国人ビジネスマンを惹きつけることによってその経済を押し上げようとしている。(ベルファストで作られた船の)タイタニックに捧げられたきらびやかで新しい展示センターが昨春開いた。)ユニオニストで最初の首相のピーター・ロビンソンと彼の共和主義の副首相のマーティン・マクギネスは、11月に中国を訪問してビジネスを鼓舞し、すぐに帰ってくる。暴動はこれらの努力を台無しにする。投資家はびくびくし始めている、と圧力団体の英国産業連盟の現地支部は語る。

暴動はまだ平和プロセスを脅かしてはいない。かつて強硬派だった民主ユニオニスト党からのユニオニストの政治家すらも、国旗掲揚を守る一方で暴力を非難している。デモは政治的というよりも文化的なもので、それらはカトリックがすべてを思い通りにしユニオニストの遺産が消えているという貧しいベルファストのプロテスタントの間での感覚を反映している。デモ参加者は、一人のせっかちな人が事実上その地の壊れやすい平和を引き裂いてウエストミンスターからの直接統治に戻ることを要求しているけれども、国旗掲揚の回復以外には何も要求していない。ユニオニストの指導者は旗やほかのユニオニストの不満について話し合うためのフォーラムを立ち上げたが、デモ参加者は協力的ではない。

はっきりとした政治的動機付けの欠如は、ロイヤリストの怒りの爆発をより危険にしている。怒れる集団は、見たところでは政治家の手の届かないところにいるか、合理的な議論が簡単には取り組めないようだ。北アイルランドの壊れやすい平和は、厳しい政治的な敵がその地盤を支配し機能する政府を届けることができて初めて保たれる。もし彼らが通りを支配する能力を失えば、その当局も後に続きうる。これらの騒動は、再び予期せぬ形で揺らいで燃え尽きるかもしれない。

ひとつのことははっきりしている。金に困ったウエストミンスター政府は、困難が燃え上がった過去のように北アイルランドにカネを注ぎ込むことができない。2008年の金融危機の始まり以来倍になっている失業率は、高止まりしそうで、より多くの遊んでいる手を作り出す。北アイルランドの変わった政府は自分自身でこの問題に対処しなければならない。それはかなりの試練だ。
 

発行日: 
2013-01-12
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