富の福音を広げる - 慈善事業

アメリカの億万長者ギヴィング・プレッジは運動を作っている

35人の億万長者と多くの配偶者が、高級なバカラリゾートでの密室会議に入るために、5月9日のサンタ・バーバラ空港にはいつもにもましてプライヴェート・ジェットが着陸した。その中には、ウォーレン・バフェット、ビル・ゲイツといった二人のアメリカでもっとも豊かな男たち、メリンダ・ゲイツ、テッド・ターナー、スティーヴ&ジェーン・ケースや、ペイパルの創業者エロン・マスク、イーベイの創業者ピエール・オミダイヤといった40代の若者もいた。彼らの使命は、より良い慈善家になるためにお互い助け合うことだ。

これは、バフェット氏とゲイツ夫妻によって2010年6月にアメリカの億万長者が少なくとも彼らの富の半分を与えることを約束する公的な約束をするのを奨励するために立ち上げられたギヴィング・プレッジの後援のもとで、去年アリゾナ州タクソンで開かれたものに続いて2回目のものだった。今のところ、81人が約束に署名し、そうしないよう考えるすべての理由が見つけられたことを考えると、その数はバフェット、ゲイツ両氏にとって驚くべきものだった。署名者の年齢は27-96歳にわたり、最も若いものの中には、サンタ・バーバラには現れず、代わりに、新規株式公開によって300億ドル程度を稼ぎ、それ故に少なくともその半分が良いことに使われると期待される、彼が共同で設立したフェイスブックの上場情報を探っているマーク・ザッカーバーグがいた。

そのサンタ・バーバラの集会は、ギヴィング・プレッジが個人の約束の集合から集合的に成し遂げられる結果に焦点を当てた運動へ急速に進化していることの証拠だ。そのホスト、ケース氏によれば、去年の会議がかなり「あなたを知る」ものだった一方で、今年のものは「学んだ教訓について真剣な討議」だったという。それには、増大する社会で最も厳しい問題を解決するための官民提携の必要性を強調するプライヴェート・エクイティの大物デヴィッド・ルーベンシュタインによる、社会の中での慈善事業の役割についての討論も含まれていた。そしてまた、教育、医療研究、貧困対策、アメリカ国外への贈与、そしていかにして慈善活動家がお互いよりよく協力できるかについてのセッションもあった。

もっとも熱い話題は、利益とよいことを同時にするためにいかに投資するかを表現した言葉である「影響投資」だった、とケース氏は語る。バフェット氏はその考えについて懐疑的だが、多くのほかの参加者はとてもひきつけられたので、彼らはそれについての追跡討議を招集した。効果的な慈善活動家になることへのこの注目は、つまりそれが、彼らの贈与がどれほどの違いを生み出したかよりも、ある人がどれだけ贈与したかを強調しているというギヴィング・プレッジへの多くの批判の中の一つに焦点を当てる。

それぞれの署名者は、なぜ彼らが署名したのかを説明するよう要求される。バフェット氏は、その多くがアメリカンドリームの霊感を与える例であるその文書を、ゲイツ氏の贈与とともにバフェット氏のそれにも霊感を与えた19世紀の鉄の大物アンドリュー・カーネギーによるエッセイ「富の福音」を参照して、「81の富の福音」と表現する。

しかし、カーネギーの慈善的なメッセージが、贈与が資本主義を社会主義から守る役に立つという彼の新年によって幾分導かれたものである一方で、この考えはほとんどのギヴィング・プレッジの手紙にはヒントすら与えていない。「私は、自分が偶然行き当った慈善活動のどれもが、それが大衆を鎮めるという考えに動機づけられたものだとは見ていない。」、と「人々が本当に取り乱すことなしに存在する不平等の程度は私にとって素晴らしいことだ」と告白するバフェット氏は説明する。
 

発行日: 
2012-05-19
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