ほかに譲ろう、ムガベさん - ジンバブエ政治

 

ジンバブエの80代の大統領への音楽は止まっているのか?
 
ジンバブエのにぎやかな噂製造所のざわめきは、シンガポールの病院でその命のために戦っているその国の88歳の大統領、ロバート・ムガベについてだ。彼の強硬派の防衛大臣、「ワニ」として知られるエマーソン・ムナンガグヮは、死の床での継承の密約をもくろんでいるといわれる。防衛大臣によるクーデターはさらなる混沌を意味しうる、と恐れを売り歩く人は言う。
 
でっち上げだ、と体制側は言い返す。その大統領は個人休暇でシンガポールに来ており、間もなく戻るだろう。実際、ムガベ氏はうわさを鎮めるために母国に急いだ。しかし、その大統領が去年8回以上はシンガポールを訪れたととはみんなが知っている。これは目の手術の術後検査のためだといわれている。しかし、ウィキリークスによれば、ムガベの上層の相談相手が2008年にアメリカの外交官に、大統領が前立腺がんにかかっており、余命が3-5年だと語ったという。
 
その髪染、ボトックス、医者によって彼につぎ込まれた再生薬のすべてにもかかわらず、アフリカ最古参の指導者はますます晩年のよぼよぼになっているように見える。彼は公的な役割をかなり良く果たす一方で、彼がどこかでいなくなりうるということをみんなが知っている。近くのマラウィの大統領ビング・ワ・ムタリカの4月5日の心臓病による突然の死も、関心を集めるのに一役買っている。
 
ムガベ氏の死の運命は、治安関係のボスたちと彼のZanu-PFの強硬派たちを恐れさせている。32年前のジンバブエの独立時から権力を握っているその狡猾な大統領は、彼の継承についてのライヴァル派閥の間で戦いが荒れ狂うとき、バラバラになった党をまとめられるたった一人だと広く見られている。彼はまた、彼の人気のある首相で、連立政権の相手として3年間Zanu-PFと組んできた民主変革運動(MDC)の指導者でもあるモーガン・ツァンギライに、真に自由で公正な選挙で勝つチャンスを持つその党で唯一の人間だともみられている。
 
その党の多くは、ムガベ氏に、手遅れになる前に即座の選挙を求めるよう圧力をかけている。2008年のはじめの選挙でのMDCの勝利を受けて15か国が参加する地域組織である南部アフリカ開発共同体(SADC)の後援のもとでその年に書かれた連立協定で求められている、選挙までに選挙改革と新憲法ができるかどうかにかかわらず、ムガベ氏は最初に2010年に、次いで2011年に、そして今では今年の終わりまでに新たな選挙を繰り返し要求してきた。「過去4年間踊ってきたダンスは終わった!」ムガベ氏は、「包括的な政府と呼ばれるこの動物を終わらせる」時だと宣言して、先月叫んだ。
 
連立政権が始まって以来、ジンバブエの状況は確かに改善した。2008年には公式に500兆%だとはかられた激しいインフレは、5%以下に下がった。資金不足で長い間閉鎖されてきた学校や病院は、今では多かれ少なかれ通常営業している。かつては空だった店には、今では輸入品が詰まっている。工場、鉱山、農場からの産出は、ほんの10年前に比べればたった一部だが、上昇している。2000-09年の間に半分以下に縮小した経済は、それ以来年に7%以上拡大し、今年には最大9%の成長が予想されている。
 
しかし、そのような進歩の主要な原因は、よい政府ではなく、ジンバブエのその無価値の通貨を廃止しUSドルを採用したことと、連立協定への報酬としてやってきた西側援助の大幅増だった。その混合政府は安定と、政治暴力の減少をもたらした。しかし、MDCは出し抜かれ、恥をかかされた。協定の一部として合意された改革はほとんど実行されず、荒々しい人権侵害は続いており、多くの省庁はほとんど機能していない。
 
2008年の協定のもとで、ムガベ氏は選挙日の決定を含んだ重要な決定について首相に相談することとされている。その独裁的な大統領は、そのような細かい点には決して思い悩むことはなかった。1年前に、彼のSADCの同僚は、2年はかかると思われる過程の新憲法の選挙前の導入を含んだすべての改革が行われるべきだと主張し、ムガベ氏の妨害を非難した。ムガベ氏は怒りで顔を赤くした。それ以来、しかしながら、効果のない地域グループや、そのジンバブエの「進行役」である南アフリカ大統領のジェイコブ・ズマのどちらからもほとんど何も聞いていない。
 
ズマ氏が、ツァンギライと、ジンバブエの副大統領でムナンガグヮ氏の厳しいライヴァルであるジョイス・ムジュルとの間の取り決めを仕組むのに陰で忙しいと言うものもいる。このもとでは、ムジュル女史に率いられたZanu-PFの穏健派がMDCに加わり、新しくてより良い連立政権を作り、ムガベ氏とその将軍たちに大きな年金と不起訴の約束を与えて静かにやめさせるだろう。これは理想的な結果かもしれない。しかし、ジンバブエにはよくあることだが、捕食者が待っている。
 
 
発行日: 
2012-04-14
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