2回目は・・・ - 海からの電力

海の熱は発電に使えるかも知れない
 
アメリカの官僚主義の標準によってでさえも、13年間なにも成し遂げることなしに動き続けることは印象的だ。しかし、それが1981年に開設され一度も許可を出すことのないまま1994年に閉鎖された海洋熱エネルギー変換(OTEC)許可局の運命だった。その事務局は、その国の宇宙機関NASAの海洋版であるNOAA、アメリカの国立海洋大気局の一部だ。そして、OTECの考えは、タービンを動かし発電するために海面と海底の温度差を利用するというものだった。その動機付けは1970年代の石油価格の急騰だった。しかしひとたびその動機付けがなくなれば、代替エネルギー源と最後にはその事務所への関心もなくなった。
 
けれども、代替エネルギー源は流行に戻り、OTECもその中の一つだ。ロッキード・マーチンのような大企業からペンシルヴァニア州ランカスターの海洋熱エネルギー会社のような取るに足らないものまで幅広い会社がその技術を研究し、そして今回はそれは実際に実現するかも知れない。必要とされる細かいことのほとんどは、深海石油掘削など工学の他分野から借りることが出来る。そして、燃料が無料である発電所の考えは、資本コストがそれほど高くない限りにおいて魅力的だ。
 
最も一般的なOTECの設計は、パイプのネットワークを通って循環する、典型的にはアンモニアのような沸点の低い流動体を使うことだ。最初に、それは、温度が約25度の表層水によって暖められた熱交換器によって蒸発させられる。それは、ガスを、タービンを回し発電するのに十分な圧力を持つような状態にする。そうなったとき、ガスは二番目の熱交換機に送られ、温度が約5度である1キロかそこらの深さから来た海水によって冷やされる。それはガスを液体に濃縮し、その過程は繰り返される。理論的には表層水の温度が25度以上あり、1キロ以上の深さがあるところならばOTECの工場はどこにでも作ることが出来る。
 
その技術の支持者にとって幸運なことに、その現状は、アメリカの国防省の関心のいくつかの場所と関係がある。それらの場所の中には、太平洋のグアム、やインド洋のディエゴ・ガルシアを含む。どちらの島にもアメリカ軍の基地があり、この金に困った時期であっても、基地の燃料消費を減らすかも知れない実験的な技術に、ペンタゴンの予算は広げることが出来る。
けれども、実際の実験は、ロッキードが小さな会社のマカイ海洋工業と一緒に、ハワイに、2015年に操業予定の10メガワットの試験工場を作っている。もしそれがうまくいけば、2020年までにそれに続いて100メガワットの発電所を作るという考えだ。
 
しかしながら、このためには、キットの新しいかけらが必要とされるだろう。10メガワットの工場を作るのに必要な熱交換機と配管網はすでに存在しているが、100メガワットの能力のためには、(その深さの冷たい水に到達するための)1キロの長さだけではなく、(十分な冷水を表面に運ぶための)直径10メーターのパイプを必要とする。それはなかなかのパイプで、海の中で何十年も生き残るほど頑丈でなければならない。そしてそれは安くもない。NOAAの現在のOTECの長であるケリー・ケホーはそのような設備は10億ドルすると推計する。
 
より穏健な計画は、海洋熱エネルギー会社によって計画されている。それは、完全な商業OTEC工場を建設するという合意覚え書きをバハマ政府とかわした。最初に、ホリデーリゾートを冷やすために深海から冷水をくみ上げる。それは1億ドルかかるだろう。やがてはこれを一人前の10メガワットの発電所に変えるという計画だ。冷却設備をOTEC発電機にボルトで留め、淡水不足のバハマのような島でそのできた電気を脱塩に使うことは、経済バランスをOTECに好ましいものにする役に立つ。
 
実は、カリブ諸国がその技術を試すのに人気のある場所のように見える。1930年に建設された最初のOTEC工場は、バハマからフロリダ海峡を渡ったキューバ側にあるマタンサス湾にあった。それは最後には風と波によって破壊されたが、22キロワットを生産することに成功した。たった80年後にその技術はついに実現するかも知れない。
 
 
発行日: 
2012-01-07
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