復興資金調達案

東日本大震災は、あちこちで建物をなぎ倒し、インフラを破壊しつくしてしまった。どうやって復興していったらよいのだろうか。この財政状況の中、復興を進めていくのはよほど知恵を絞っていかないといけない。私ごときにいい知恵があるとも思えないが、一つの提案として以下を記したい。

こちらでも指摘されているように、復興資金を捻出するには、国債増発か、増税か、政府紙幣か、くらいしか私にも思いつかない。この財政状況の中で国債増発はなかなか難しいだろうと思うし、この経済状況の中増税は景気に止めを刺しかねない。そこで私は最後の選択肢としての政府紙幣にかけてみたい。しかしこれはこれでいろいろ知恵を絞らないとまずいのだと思う。見逃している点は多くあるとは思うが、一つの考え方としての提案である。

まずは政府紙幣としての定義づけをしっかりと行う。どうするかということについての私案は、政府紙幣は強制通用力を持つが、銀行との取引には使えない、つまり銀行に限ってはこの紙幣を取り扱わないこととする。さらに具体的にどのような枠組みを作ればいいのかわからないが、相場性の取引についてもこの紙幣を使うことはできないようにする。もちろん外貨取引もできない。これによって政府紙幣は、貯蓄・投機以外のまさに実需と呼べるところでのみ使えることになる。さらにこれでは最終的な使い道がないということになってしまうので、政府に対する納税についてはこの紙幣を使うことができるとする。つまり、最終的な額面保証は政府が行うということにするのである。これの意味するところは、政府は要するに前受けの税金を計上して、政府に戻ってきた時点でこれを消しこむという差し引きゼロの取引である。そして政府という心臓に戻ってくるまでに経済という血管の中を循環して何とか元気になってもらうという考えである。

もしかしたら、これでは物不足もあいまって消費者物価レベルでインフレになってしまうかもしれない。その際は、政府紙幣ではなく、伝統的な日銀の貨幣に対する金融政策、つまり引き締めを行うことによってこれをコントロールすることにする。これによって物価をできる範囲でコントロールするとともに、金利が上がることによって円高になり、諸外国に対するインフレ輸出を防ぐことにもなる。円高は輸出企業にとっては苦しいが、当面は復興内需で行くのだ、と割り切れば、円高は逆に原材料費を抑えることが出来て、よいことだとも言える。

政府紙幣は、公共事業の支払いに使うとともに、被災者に対する無利子貸付にも使いたい。例えば、上限1千万程度の貸付を無利子で被災者に行うことにより、内需は動き出し、必然的に雇用も生まれる。うまく回転しだせば返済もそれほど難しいことではないだろう。ただ、何も条件をつけずに貸し付けるのはモラルハザードにもつながりかねないので、この政府貸付がある間は一般金融機関からの新規借り入れは一切できない、という条件をつけたらどうだろうか。とりあえず政府貸付を全部返し終え、一般金融機関からのもう少し大きい金額の借り入れに切り替えるというインセンティヴにはならないだろうか。もちろん政府貸付の返済にも政府紙幣は使えることとする。

いろいろ穴はあるのだと思うが、要するに、壊死状態にある被災地にできるだけ早く新鮮な血液を流し込み、蘇生させるためにはどうしたらよいのか、ということをない頭を絞って考えた結果である。少しでも検討していただければ幸いである。

3月15日追記
政府紙幣とは言ってみたところで、結局のところは税金の先食いであるという批判は免れない。国債よりもましであるのは、利払いが生じないことと、戻ってこない政府紙幣の分だけ丸儲けできる可能性があること、後は仕組みの工夫により実需に向きやすくできることくらいである。税の先食いであることを考えると、個人的な意見としては、公共事業を行うよりも無利子貸付の方がまだ返ってくる可能性があるだけ筋がいいと思っている。やはり財源の裏づけのない公共事業はなるべくなら避けるべきではないかというのが個人的見解である。

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