反ケインジアンの隆盛 - 共和党経済学

ポール・ライアンの知的後背地

共和党が何十億ドルもの連邦予算の削減を提案したとき、民主党は仕事と成長が打撃を受けるだろうという経済学者による予測を広めた。共和党下院議員のション・ボエナーは自分の経済専門家であるスタンフォード大学のジョン・テイラーとともに反撃し、「基本的な経済、経験、そして事実により反しているものはない。」とテイラー氏はボエナー氏が引用した彼のブログで断言した。政府支出を削減することにより、共和党は民間投資を促進し仕事を作ることができると述べた。

テイラー氏は有名な金融専門家で、ジョージ・ブッシュ親子に仕え、大統領選挙中のジョン・マケインに助言をした。過去数年間、彼は口やかましくそして数多く連邦準備銀行やオバマ政権によってそれぞれ展開された金融財政刺激策を批判してきて、この見方は共和党議員から温かく迎えられた。今日の共和党員を一つにまとめるイデオロギーがあるとしたら、それは彼らが極悪な影響を持っていると決めたケインジアンを撲滅することである。共和党議員を主導するエリック・カンター、ケヴィン・マッカーシー、そしてポール・ライアンの冊子サイズのマニフェストの「ヤングガンズ」は、ケインジアンの活動と政権内のその主導者の害悪についていくらかのページを割いている。4月5日にライアン氏が提案した予算案は、減税は仕事と投資を生み出し、税収が上がるという考えであるサプライサイド経済学への復帰を歓迎しているように見える。1990年代にはライアン氏は、1970年代から80年代にサプライサイド経済学を共和党の選挙の宿願の中心にした活気に満ちた議員であったジャック・ケンプのスピーチライターだった。

恐らく、それがライアン氏が、保守系のシンクタンクであるヘリテージ財団を、彼の予算案の経済的効果についてひどく楽観的な分析をさせることにした理由だろう。それは、ライアン氏の所得・法人税減税が彼ら自身のためだといっているのではない。それは、かかった費用の50%にも及ぶ大金を取り戻すと計算している。しかし、それは投資ブームが産出を引上げ、失業率を2.8%、それは過去57年間達成されていないのだが、に引き下げると予想している。低い税率が労働供給と投資を加速することに反論する経済学者はほとんどいない。しかし、マディソンのウィスコンシン大学の経済学者のメンジー・チンは、ヘリテージ財団の推計は伝統的なモデルよりも押し上げの効果が5から8倍多いと計算している。

サプライサイド経済学は、しかしながら、ライアン氏の知的な考え方のほんの一片に過ぎない。彼はまた、アイン・ランド、ミルトン・フリードマン、フリードリッヒ・ハイエク、そして固定相場制の下での金融の制約を擁護したノーベル賞受賞者であるロバート・マンデルに敬意を払っている。彼の予算案は、カルメン・ラインハルトとケネス・ロゴフのどのように負債が成長を損なうかといった研究や、歴史家であるニアル・ファーガソンのそれがどのように帝国を衰退させるかといった研究を是認して引用している。手近な助言として共和党員は、前のマケインのアドヴァイザーで今はシンクタンクのアメリカン・アクション・フォーラムを運営しているダグラス・ホルツ・アーキンやワシントンDCにフラットを持っているテイラー氏の元へ定期的に向かう。

共和党員は彼らの反対者の財政金融刺激策に知的満足を見つけたのかもしれない。有権者が彼らに感謝するかどうかは別の問題である。危険は、金利がゼロ近くに張り付いているとき、緊縮は成長を助けるよりも傷つけそうなことだ。
 

発行日: 
2011-04-16
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