原子核を燃料にした作物 - 耐塩米

 

より良い種類の米を改良するための計画で物理学が生物学に出会う
 
「遺伝子組み換え」食品にそっぽを向く人たちは、すべての作物が遺伝的に組み替えられたということをめったに考慮しないように見える。野生植物と人間の目的にかなうものの違いは、たくさんの選択的品種改良だ。何年にもわたる変種の選択と結合が、大きな種子、よりおいしい果実、そしてほかの要求されることにつながったのだ。
 
最近、これらの変種は偶然でもない。彼らは、むしろ、普通種に放射線を当てて、慎重に誘導されたものだ。そしてそれは、東京郊外の埼玉にある理研仁科加速器研究センターの阿部知子とその同僚が米でやっている、まさにそのことだ。違いは、阿部博士はほかの多くの国で行われているような弱々しいX線やガンマ線を作物の変種のために使っていないということだ。代わりに、彼女はそれらを微粒子加速器に固定し、重イオンに衝突されているのだ。重イオンとは、電子を取り除くことによって核を分解した大きな原子だ。これは、伝統的なやり方と比べて10から100倍の変種を生み出し、それ故に有益なものにぶつかる可能性を増やす。
 
阿部博士の計画は、これらの変種を使って耐塩米を作ることだ。彼女はそれを過去に何回か試したが、その結果はあまりおいしくなかった。彼女の最新の努力は、去年の3月の地震の後にやってきた津波によって海水があふれたほぼ2.4万ヘクタールの農地によって刺激された。けれども、耐塩米は、その国で最も悪影響を受けた宮城県とその近所の水田の完全な生産性を回復するだけではなく、もっと広く使われるだろう。世界の水田の約1/3が塩の問題を持っており、そのような塩分を含んだ農地での収穫は、真水だった時の半分かもしれない。
 
変種を引き起こすために、阿部博士は、発芽した種に炭素イオンを30秒間ぶつけた。彼女はそれからそれを宮城の田に飢えた。この処理を経験した600の種のうち、250が成長し、健康な種を生み出した。
 
その計画の次の段階は、今月の終わりに行われる予定だが、それぞれの成功した植物から50の穀物を取り、その処理を繰り返すことだ。結果標本は、それから異種勾配のために分類され、最高の(すなわち宮城の水田の塩分を含んだ土壌で繁茂したもの)のものが選ばれ、望ましい変種を再生できる植物の血統に集中するのだ。
 
その結果は、4年以内に市場に出せる成長できる耐塩品種だと阿部博士は望んでいる。運が良ければ、今度は同じくらいおいしいだろう。
 
 
発行日: 
2012-05-05
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