所有者に力を - 株主の権利

活動家株主がバリケードを登るのは正しいが、政治家がボーナスに上限をはめるのは間違っている

最近まで、会社の年次株主総会についての唯一の予測できないことは、前菜の種が「イエス」投票の後に出されるだろうか、と言うことだった。これが変わり始めている。上場企業の経営陣は、まだ「株主の春」の話を正当化するほどには頻繁ではないけれども、今は時々投票に負ける。だが、いまアメリカで行われている年次の株主総会シーズンは、かつてないほどに活気のあるものになりうる。アップルとディズニーの社長は、彼らの戦略だけではなく、報酬についても非難を浴びている。活動家株主は行進中だ。

良いころあいでもある。株主は会社を所有している。経営者や役員は彼らに仕えるべきだ。もし所有者がその使用人のやり方が気に入らなければ、彼らはそれについて何かする権利がある。会社が経営されるやり方を改善しようとすることは、それによって不満を持った株主が単にその株を売る伝統的な「ウォール街のやり方」よりも建設的だ。

しかし、株主活動家は愛されていない。右からは、彼らが間違った動機を持っているとの不平が来る。去年、アメリカの株主決議のたった1%だけが、組織化された労働者か、社会的、宗教的、または公共政策の目的と「提携しない」投資家によって提案された、とシンクタンクのマンハッタン研究所は言う。しかし、だからどうだというのだろう?活動家は、彼らの考えが金を稼ぐと多数派の株主を説得できた時だけ優勢になる。わずかなエクソンの株を買ってその会社が石油を掘るのをやめさせようとする環境戦士は、うまくいかない。

別の嘆きは、活動家の中には、短期的利益によって動機づけられたヘッジファンドがいるということだ。そうかもしれない、しかし、どうやって投資家を区別することができるのだろう?所有するグリーンライト・キャピタルがアップルにその現金の山を減らすよう圧力をかけているデヴィッド・アインホーンは、自分がその会社の成長見通しにひきつけられた長期的投資家だという。アップルは、株主投票がなくても、現金を非効率に退蔵しているという彼の指摘を認めているようだ。別のヘッジファンド、サード・ポイントは、ヤフーでよい長期的影響を持っているようだ。会社での短期主義は、たぶん活動的すぎる株主よりも手の空いた株主に負っている。
 

長期的強欲はよい

なぜ株主活動主義が増えているかの一つの理由は、特に報酬において、規制者がそれを奨励しているからだ。10年間にわたって、英国は、企業が株主に役員報酬について非拘束の年次投票を与えるよう要求している。2010年の巨大なドッド=フランク法も、アメリカの会社の株主に「報酬への発言権」を与えた。

いま二つの新しい動きが来ている。3月3日に、スイスは会社に役員報酬について義務的な年次投票をするよう義務付ける投票を行った。小さな字で、その国民投票はまた、役員会メンバーへの退職金と契約解除パッケージと、会社を売買することを奨励するボーナスを禁止した。それから3月5日に、EUの財務大臣たちが(英国だけが反対して)、銀行員のボーナスを基本給の100%、または株主投票があれば200%までの上限をかけることに合意した。

もしスイスが単に株主に報酬への年次投票権を与えただけならば、それはよいことだっただろう。しかし、それに伴う禁止はそうではない。才能のある経営者への退職金が、株主利益になりうる時だ。会社がそれをしようとすることを制限するよりも、所有者の投票に任せる方がはるかに良い。

EUの提案は、更にお勧めできない。その理論的根拠は、銀行ボーナスが実現する賭けに大きく賭けた銀行員に報い、そうしなかったものを少ししか罰しないので、それがリスクテイクを奨励しているということだ。しかし、銀行は、ボーナスを延期しそれを自身の負債や資本に部分的に支払うことができるようにして、危機以来長くやっている。なまくらの法は、そのような進歩を侵食しうる。そしてボーナスの上限は、報酬を抑えつけもし、ゆえに賢い人々を他に送ったり給与を上げたりし、ゆえに支払いをより業績に連動しなくする。株主を力づけることは、よい考えだ。彼らにポピュリストの怒りを向けることはそうではない。
 

発行日: 
2013-03-09
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