アフリカの角の苦闘 - ソマリアのシャバブ

(書評)

ソマリアのアル=シャバブ:あるイスラム民兵集団の歴史と思想
Al-Shabab in Somalia: The History and Ideology of a Militant Islamist Group
By Stig Jarle Hansen. Oxford University Press

世界で最も危険な場所:無法国家ソマリアの内側
The World’s Most Dangerous Place: Inside the Outlaw State of Somalia
By James Fergusson. Da Capo Press

2005年に、40人弱のソマリ人がイスラム主義者のクラブを作り、間もなく自分たちをシャバブ(アラビア語で「若者」)と呼んだ。ひと世代にわたって混沌がソマリアに君臨し、軍事的支配者シアド・バーレが1991年に没落して以来、そこには本当の政府はなかった。しかし、1年以内かそこらで、シャバブは、いくらかの厳格な成功で秩序をもたらすことを求めたイスラム法廷の緩やかな連合の中で支配的な勢力になった。

2009年までに、5,000人強の戦士を中核としたシャバブは、その国のたっぷり半分を支配し、残りのほとんどを事実上支配不能にした。シャバブの勃興を説明した2冊の重要な新著のうちの一つのノルウェー人著者スティグ・ヤーレ・ハンセンは、それが(全部でたぶん1,000万のうち)「たぶん500万の住民を持ったデンマークの大きさと等しい」地域を支配していた、と計算する。シャバブは当時、世界でたった一つ広い地域を支配した自分でアル=カーイダの仲間だと宣言したものだった、とハンセン氏は信じる。200万人近くがアメリカ(特にミネソタ)、英国(ロンドンとカーディフ)、(神経質にソマリアに隣接する)ケニア、そしてスカンジナヴィアにいるという、広範囲にわたるソマリ人の国外離散者のために、本国や外国で破壊的なテロを行うシャバブの能力は、西側やアフリカの政府を恐れさせまごつかせている。これらの2冊の本は、その脅威に立ち向かおうとする人々が読む必要のあるものだ。

(かつてエコノミスト誌に貢献した)ジェームス・ファーガソンは、より分かりやすい作品を書いている。巧妙さと少なからぬ勇気で、彼はソマリア国内と英国やアメリカのソマリ人国外離散者の間を、遠く、広く旅行し、破壊された共同体の魂に突っ込んでいる。過去5年間で、いるにしても数少ない外国人しか、ソマリアの無数の封土のあらゆる場所に深く到達していない。ハンセン氏は、シャバブの複雑な思想的回り道と軍事的戦術に、その発端から焦点を当てている。彼の作品は、幾分乾いた歴史だとしても、簡明で信頼のおけるものだ。

どちらの著者も、冷酷なシャバブは徹底的に打ち負かされるのではなくとも多分封じ込めの途上にあるけれども、かなりたくさんのソマリ人は依然としてそれが多くの悪の中でましなものだとして気が進まないながらも受け入れるかもしれない、と言うことに合意する。それは確かに、その頑固な死に至る忠誠がその国の分断化の主要な原因である(ファーガソン氏によれば140程度あるという)部族、支族、孫支族の間の苦い分断を超越するのに、そのライヴァルよりもよくやった。

シャバブは、現地の悲しみに突き動かされ、さらに地球規模の野心も持っており、北部ナイジェリアやイエメンのような困難を抱えた地域での反乱を掻き立てるのを助けている。過去2年間で、西側はソマリアの首都モガディシュの修復された政府を支えようとしており、一方で機能する連邦となるかもしれないものを建設するために半自治の封土の便宜を図っている。そのような努力は、たまたまファーガソン氏の親しい友人である英国首相デヴィッド・キャメロンによって率いられている。しかし、ソマリアは依然として世界で最も危険な国の一つであり、その国民は依然としてもっとも悲劇的にかき乱された人たちに含まれる。シャバブは退潮傾向にあるかもしれない。しかし、どちらの著者もそれが急速に色あせることを予言していない。
 

発行日: 
2013-06-08
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