通貨切り下げを成し遂げるための別の戦い
多くの英国サッカー場は観戦の問題を抱えている。最近では健康と安全上の理由から競技場はすべて座席だが、ファンの中には座ることを拒絶するものもいる。彼らは試合中立ち、その後ろの人たちにそれに続くことを強いる。最後には、競技場のその部分のみんなが立ち上がる。誰の視界も改善しないが、みんなが大きく快適さを損なう。
外国為替市場は、今のところ同じような問題に直面している。ほとんどすべての国が、その輸出業者が価格競争力を持ち市場シェアを得ることができるように、その通貨を弱くしたいと思っている。しかし、ある通貨が下がれば、ほかのものは上がらなければならない。これらの国々はその通貨を戻そうとし、世界は最後には最初に戻る。
ブラジルの財務大臣グイド・マンテガは、2010年9月にその過程を「通貨戦争」と表現し、今週ロシア中央銀行の第一副議長アレクセイ・ウリュカエフは、次の切り下げ競争の警告をよみがえらせた。財務大臣の集まりユーロ・グループの長ジャン=クロード・ユンケルは今週、単一通貨の為替市場が「危険なほど高い」と呼んだ。ノルウェーの中央銀行は、たとえその国が住宅ブームのさなかにあるとしても、クローネの強さが金利を引き上げることに用心深くなる原因となるだろうというヒントを得た。