ボコ・ハラムとの戦い - アフリカのイスラム国

ナイジェリアでのジハーディストの反乱が地域紛争に変わっている

非難をそらすことは、世界中で政治家に尊ばれる技能だ。しかしながら、多くの人は、ナイジェリア北東部の危険な反乱集団であるボコ・ハラムへのスケープゴートを終わることなく見つける、そのアフリカでもっとも人口稠密な国の大統領グッドラック・ジョナサンから、依然として一つや二つのことは学ぶことができるだろう。ジョナサン氏のもっともありふれた言い抜けは、ボコ・ハラムがナイジェリアだけでは解決できない地域的な問題だ、というものだ。

彼のいいわけは、不幸なことに、事実に変わっている。ボコ・ハラムは今、その毒を隣接諸国に振りまいている。ナイジェリア国境近くのカメルーンの村から約80人のカメルーン人が誘拐されたのは、チャド湖周辺の諸国でそれが影響力を増していることに光を当てた。

更に北のニジェールでは、かつては退屈な漁村だったキリキリで、意訳すれば「西洋の教育は禁止」となるボコ・ハラムから逃れた難民たちが当座のハットに詰め込まれている。毎日数十人が、その数少ない所有物を頭の上に載せてボートからおりて歩いてくる。治安は急速に悪化している。

「カリフ国」を打ち立てるためのその戦いで何千人もの人々を殺しているボコ・ハラムは、国境についてめったに配慮を示さない。脅かされれば容易にそれを越えて退却し、不平を抱いた若者を募集し訓練するために隣国に入り込むのだ。

しかし、それは以前には、ナイジェリアでやるのと同じような黙示録的な野望を隣国では抱いてこなかった。それは変わりつつあるかもしれない。多くの専門家は今、それが、かつてニジェール、チャド、そしてカメルーンの一部に広がった古代のカネム・ボルヌ帝国を複製したいと望んでいるのだ、と考えている。

今のところ、カメルーンが最もひどく苦しめられているナイジェリアの隣国だ。その国土での誘拐はここ1年でかつてないほどに大胆になっている。政府は北部国境に軍隊を展開することで反応し、武装兵たちの報復を刺激している。12月に、ボコ・ハラムは短期間国境を越えて軍事拠点をカメルーンに置き、5つの村を攻撃した。状況がらせん状に展開する中で、その地域の政府に反応するよう圧力がのしかかっているが、彼等の努力は効果を上げていない。去年、チャド湖諸国は、その反乱と戦うために多国間のタスクフォースを展開することに合意した。しかし、緊急越境追跡権を含んだ詳細をめぐって彼等が口論しているので、計画は停滞している。

1月20日にニジェールで始まった会議は、計画を軌道に乗せる予定だったが、現段階ではほとんど何も合意されていないようだ。他の計画ももがいているようだ。情報融合センターを立ち上げるというフランスの計画は、ほとんどの参加諸国が連絡将校を送るのを無視したので、融合すべき情報がほとんどないままだった。地域経済連合のECOWASは、アフリカ連合にもその問題に取り組むよう要請するかもしれない、と語る。それが実現しそうかどうかは、また別の問題だ。AU軍は、ソマリア、中央アフリカ共和国、マリ、とすでに大陸中に広がっており、反応するだけの資源を持っていないかもしれない、と専門家は語る。

ナイジェリアの面倒な政府は、更に、たぶん、外国軍がその国土で戦うという考えを拒絶するだろう。しかし、そのプライドを正当化する余地はほとんどない。ナイジェリアの軍隊は、少なくとも66人の兵士が去年の先頭拒否をめぐる諍いで死ぬなど、低い士気に悩んでおり、その部隊はしばしば民兵を前にして逃げ出す(軍はそれを戦術的行動と呼ぶ)。

西側諸国は忍耐を失っているようだ。アメリカとの関係は、特にナイジェリア軍の人権侵害が明らかになって以来、冷え切っている。それに対して、ナイジェリアは、アメリカ兵がナイジェリア兵を訓練する計画を取り消した。アメリカは今カメルーンに代わりに助けを提案している。

危機の加速を今のところ逃れているチャドは、最近ナイジェリア国境でカメルーンを助けるために2,000の兵士を展開し始めた。その軍は、直近では2013年にマリでやったように、反乱軍の追跡に実績を持っている。しかし、ボコ・ハラムの指導者アブバカル・シェカウは、気にするそぶりがない。彼は最近の映像で宣言した。「アフリカの王たちよ、おまえらは遅い。今すぐにでも攻撃してみろ。」

しかし、全ての吹きこぼれにもかかわらず、その問題はかなりがナイジェリアのものだ。選挙が2月14日に迫る中、多くの政治家たちは、反乱と戦うよりもその選挙戦に焦点を当てている。ナイジェリアの指導者たちがその戦争を政治活動と同じくらい真剣に取り上げることができるまで、たとえ地域の軍が協力したとしても、ボコ・ハラムを抑えるのは不可能だろう。

 

レヴュー: 
まわりの国も、ナイジェリアの国内の政治事情にこれだけ振り回されたら大変だと思う。もう少しアフリカ随一の大国としての責任感をもってほしいものだ。
発行日: 
2015-01-24
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