バッテリーは含まれていますか? - エネルギーの未来

電気をためるより良い方法の追求が激しくなっている

シカゴのそばのレモントにあるアルゴンヌ国立研究所の産業化学者クリス・プペックは、空気中で力強く白い粉のチューブをふる。電池の調査で次の印象的な素材になる潜在性を彼の分析の仲間が調べるのには、ほんの一つまみあれば十分だ。しかし、プペック博士は一つまみを扱わない。彼の仕事は、潜在性が実用にかえられるかどうか、つまり光の性質をもった何かが安く大量にできるかどうかを見つけることだ。もしできるのならば、それは試験のために産業に渡される。望みは、少なくとも一つのチューブが革命を始めることだ。

電池はかなり重要な技術だ。それらがなければ現代生活は不可能だろう。しかし、多くの技術者はそれが失望させるものだと思っており、もっとよくできるだろうと感じている。正しい電池を正しい価格で生産すれば、内燃エンジンを余分なものにし、風力と太陽光の形で無料燃料が標準の時代に導きうる、と技術者たちは考えている。それは本当に革命だろう。しかしながら、それは人々が長い間待っている革命である。そして、待てば待つほど、疑うものはそれが本当に起こるのか更に疑う。プペック博士とその同僚が働くエネルギー貯蔵共同研究センター(JCESR)は、疑っているものたちが間違っていることを証明したいと思っている。それは、アメリカの国立研究所や大学、そして関心を持つ会社のグループからのエネルギー研究の最高頭脳を引き合わせている。それは資金も持っている。それはちょうどその国のエネルギー省から1.2億ドルの贈与を受け取ったところだ。やかましく表現されたその狙いは、5年間で5倍強力な電池を1/5の値段で作ることだ。
 

前向きに考える

古来、車の起動に使われる難儀な鉛電池から、電子ブックリーダーから腕時計まですべてに電気供給するスマートで小さなリチウム電池まで、ほとんどの電池は、3つの重要な部品を持っている。2つの電極(陰極と陽極)と、正の電荷を帯びたイオンが電極の間を動くことができるようにし、電池内の有益な電流からの負の電化で貯められた電子の流れのバランスを取る、電解質と呼ばれる媒介だ。新たな型の電池を作る技術は、それら3つの部品の素材をよりよくより安くするやり方でいじくりまわすことだ。プペック博士の白い粉は、これらの素材の一つだ。

それらを更に見つけるために、アルゴンヌは、マサチューセッツ工科大学のゲーブランド・シーダーによって作り出された、急速に増加する物質の事典を利用する。シーダー博士は「物質特性のグーグル」になることを目指した素材計画を運営している。それにより、研究者たちは特定の性質をもったものの検索の仕方をスピードアップできる。アルゴンヌはその素材計画を、より良い電極を探すための参照図書館として使い、それが増えることも望んでいる。

その素材計画は他の所から来た物質のどんな結びつきでもその最初の試験は、過去20年間で現れた最も成功した電気貯蔵装置であるリチウムイオン電池を打ち負かすことだ。そのような電池は、今ではどこにでもある。もっとも有名なところでは、それらは道路に現れ始めている電気自動車とハイブリッド車の多くに電気を供給している。より不名誉なことには、それらは過熱し燃える傾向を持っている。ボーイングの新しい787型ドリームライナーで起こった2つの最近の火災は、そのような電池かそのコントロールシステムによっておこされたかもしれない。リチウムイオンを改善することは、どの研究所にとっても名誉なことだろう。

JCESRの新たに任命された所長のジョージ・クラベトリーは、そのような改善はすぐに必要になるだろうと考えている。リチウムイオン電池から得られる性能の増加のほとんどはすでに成し遂げられ、その電池を取り換える機は熟していると彼は説明する。副所長のジェフ・チャンバーレインは既存技術により強気だ。彼は、ある重さのリチウムイオン電池が貯めることのできるエネルギーの量を倍にし、その費用を30-40%減らすことは依然として可能かもしれないと語る。

これが、リチウムイオン技術が、もしその上限を広げたとしても、内燃エンジンよりも良く、ということは言うに及ばず、それで走る車と競争できるのか、ということについての不確実性を説明する。コンサルタント会社のマッキンゼーは、リチウムイオン電池は2020年までに競争力を得るかもしれないが、依然としてすべきことがたくさんある、と説明する。更に、リチウムイオンの王座を狙うものはすでに現れている。

その先頭はたぶんリチウム空気電池だろう。それは金属リチウムが陰極で酸化され陽極で還元される。本質的に、それは電極に空気中の酸素を使う。これはその重さを減らし、そのエネルギー密度が理論的に巨大なことを意味する。これは重要だ。電気自動車への一つの反論は、キログラムあたりでガソリンが電池よりも6倍多くのエネルギー単位を詰め込むことができるということだ。その比率を下げることは、電気自動車をより魅力的にするだろう。

リチウム空気法は、その結果、たくさんの誇大宣伝を生み出している。けれども、それには解決法を探るのに何年もかかる問題がある。リチウム空気電池は再充電が難しく、極度に気まぐれだ。それらに電気を供給する化学反応は自然爆発からそれほど離れていない。リチウム空気電池は、それ故に、かなり燃えやすく、火災を起こさないようにするために大きな安全装置を必要とする。

幸いなことに、JCESRの研究者たちは、検討中のほかのものがある。一つは、多価イオン電池だ。リチウム原子は、化学反応に利用できる電子をたった一つだけ持っている。マグネシウム原子は、対照的に、そういった電子を2つ持っており、アルミニウム原子は3つ持っている。

理論上は、これはマグネシウムやアルミニウムの電池からは2-3倍のエネルギーを得ることができるかもしれないことを意味する。これらの金属はリチウムほど軽くない(その議論に関連した科学的専門用語を使うと陽電性でもない)けれども、彼らの余分な価電子は、貯めることのできるエネルギーの量を増やし、そうしてガソリンとの競争に参入する。それらはまた、リチウムよりも安い。そして安全だ。しかしながら、それらのイオンは、電池の中を動き回るのが難しく、それが過去のこれらが多く使われなかった理由であり、そして新たな素材を探す必要があるところだ。

より良い電池がもたらすかもしれない電気自動車以外の2つ目の変容は、電力網におけるエネルギー貯蔵と呼ばれるものだ。もしこれが十分に安くなされれば、風力や太陽光の主要な問題である、太陽はいつでも照っているわけではなく風邪はいつでも吹いているわけではないということを無関係にすることによって、それらの経済に革命を起こすだろう。これを終わらせるために、アルゴンヌの研究者たちはフロー電池と呼ばれるものについて研究している。
 

流れとともにいく

伝統的な電池では、電解質は電池の中に含まれ、電極間でイオンを運ぶために働く。その電池の電荷はこれらの電極の中の化学的潜在エネルギーとして保たれる。フロー電池では、電荷は、タンクの中に貯められ、電解層の中を通して電気的化学反応が起こる場所へ送られる。

電解層に基づいた電池と違って、フロー電池は全くとても大きく作ることができるので、大量のエネルギーをためることができる。だから、風力発電や太陽光パネルから余剰の電気を集め、あとから使うために貯めこんでおくためにそれらを使うという考えがあるのだ。しかし、彼らの水に基づいた電解質は、電気分解するその傾向のために、それらの潜在力を制限する。それは、動かすことのできる電圧を制限する。水の電気分解を有機的なものに置き換えることは、この制限を克服するだろう。そして、アルゴンヌの研究者はそうすることを試みている。

電池駆動の世界は、それから、運輸のような強情な経済の部分を電化し、高い(そして汚染する)化石燃料から費用のかからない日光のような「燃料」への移行を奨励するだろう。革命宣言として、それはいくらかの敗北を喫する。問題は、その革命は勝つのか、それとも旧体制がはびこるのか、だ。
 

発行日: 
2013-02-02
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