黒に戻る - ヴィニール版の復活

 

奇妙なことにレコードへの渇望が広がっている
 
音楽市場の健全性にかかわらず、多くの西洋の国々で共通の一つの流れは明らかだ。ヴィニール版が戻ってきていることだ。LPの売上は、去年、英国でもドイツでも伸びた。アメリカでは、レコードの売り上げは、去年の水準より39%増しで推移している。スペインでは2005年の1.6万枚から2010年には10.4万枚に増加した。これは小さな数字からの増加だが、スペインの損なわれた市場ではどんなメディアの売上上昇でも注目に値する。
 
これは2回目のレコードの復活だ。最初は1990年代の後半で、かなりダンス音楽に引っ張られたものだった。ティーンエイジャーはテクニクスのターンテーブルを買い、イビーザでDJになることを夢見た。しかし、DJになるのは難しく、重いレコードを持ち運ばないといけない。今では多くがラップトップとメモリースティックに乗り換えた。
 
最近のもっとも熱心なレコードファンはほとんどがロック音楽後のものだ。調査会社ニールセンのクリス・ムラトーレは今年のアメリカのレコード売上上位の半分を少し超えたものは、ボン・イヴァーやフリート・フォックシーズといったインディバンドによるリリースだった。去年一番売れた新しいレコードのアルバムはアーケイド・ファイアーの「ザ・サバーブス」だった。他に売れたものの多くはクラシックアルバムの再発だった。これらの、20年前にLPをCDに変えるよう説得された特異なベビーブーマーは今では再びレコードを買うように言われている。
 
何が起こっているのか?サンフランシスコのレコード会社、レコード・プレシングのオリヴァー・ゴスは、それは便利さと美しさの混合物だという。多くのヴィニールレコードは、インターネットでアルバムをダウンロードするコードと共にやって来ることによって、CDよりも便利になっている。そしてファンは手になにか大きくて重いものを持つことを好む。売れたレコードの半分が実際には再生されていないと考えるものもいる。
 
ヴィニールは差別化の要素でもある。「それはただダウンロードよりもクールなんだ。」英国の年刊誌のレコード・ストア・デイの広報のスティーヴ・レッドモンドは説明する。人々は友達の誰も持っていないブートレグCDや音楽を含んだ日本の輸入品を買ったものだ。今ではほとんどすべての音楽がスポッティファイのような音楽ストリーミングサーヴィスか海賊版サイトでただで手に入れられるので、音楽ファンは自慢するための何か他のものを必要としている。半透明の青いヴィニールの限定12インチ盤はそれにぴったりだ。
 
 
発行日: 
2011-08-20
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