海域を濁らせる - 南シナ海

南シナ海で中国とヴェトナムの間の緊張が持ち上がっている
 
東南アジア諸国が、中国とフィリピンが南シナ海での対決から手を引いているように見えることに安心の一息をついているまさにその時に、同じ海域で中国とヴェトナムとの間に新たな緊張が持ち上がっている。ここ数日、二つの国は、そのライヴァルの主張を押し戻すために軍事的解決の兆候すらも見せながら、列島と近くの石油採掘権を巡ってのスパーリングを増大させている。差し迫った紛争を予測するものはほとんどいないが、中国とヴェトナムとの間の古い敵意の復活は、その地域内での巨大な裂け目を開きうる。
 
先月の中国とフィリピンとの間の数週間にわたる緊張の緩和は、スカボロー礁の所有権をめぐっての明確な形でのいさかいを続けるには、両方の国が失うものが多すぎるとみているシグナルのように見えた。アメリカの支持を受けているにもかかわらず、フィリピンはそれがどんな軍事的対決でもたぶんかなり傷つけられるだろうということを知っていた。中国はその怒号にもかかわらず、力を見せることはそのイメージを傷つける危険があり、東南アジア諸国を安全保障についてアメリカによりむかせる原因となることを心配している。フィリピンは、悪天候を引き合いにし、その2隻の政府船をその礁から引き揚げたと言った。中国船は、どれほど完全にかははっきりしないが、後に続いたと伝えられた。
 
しかしその落着きは短いものだ。6月21日に、ヴェトナム議会は、スプラトリーとパラセルの両諸島へのその国の領有権を再び主張する海洋法を可決した。中国はこれをその主権に対する「深刻な侵害」だと呼んだ。それは、二つの諸島とパラセル諸島のうちの一つから南シナ海の残りの多くを統治すると想像される郡レヴェルの政府を県の行政レヴェルに格上げしたと宣言することによって反応した。中国の報道機関は、この国家的管轄の三沙市を、(数百人というその人口はかなりカモメを下回り、そのしっかりと定義されていない領域はほとんどが水域だが)その国の中で図抜けて最大の県だと表現した。中国のインターネット利用者の中には、誰が市長に任命されるのかということについて興奮して推測したが、45歳の水文学者がその職を得たといういくつかのウェブサイトの報道は、のちに成りすましだとして退けられた。
 
中国の国有石油会社CNOOCによる、中国が南海と呼ぶ9区画を石油とガスの探査のために国際入札にかけたという先月終わりの発表が、緊張をさらに上げた。これらは、ヴェトナムの国有石油会社ペトロ・ヴェトナムによると、ヴェトナムの沿岸から37カイリ(68キロ)以内に達するという。ニューサウスウェールズ大学のカリル・タイヤーは、CNOOCの動きは、おそらく、中国が長い間懸念をあらわしていたヴェトナムの新たな法に対する「政治的人気取り」だろうと語る。タイヤー氏は、紛争を考えると、中国の提案は石油会社から冷たい反応を受けるだろうと語る。
 
しかしながら、心配すべきことに、両国ともに、彼らがその領有権を力でもって守るかもしれないとより強い信号を送っている。中国の防衛省は、6月28日に、それが南シナ海で「戦いの準備をした」巡視を始めたと語った。それより先に、ヴェトナムは、スプラトリーの上を定期的に空中巡視していると明言した。このうちのいくらかは、定型活動を大げさに言ったものかもしれない。しかし、中国はほかのどの国とよりも最近にヴェトナムと戦った。彼らの最後の大きな小競り合いである、1998年のスプラトリーでの海軍会戦は、70人以上のヴェトナム人の死者を出した。それ以来、関係はかなり改善したが、相互の警戒心は残っている。当時ソ連の同盟国だったヴェトナムは、中国にとって無念なことに、最近アメリカと軍事的つながりを進めている。
 
どちらの側も、これがエスカレートすることを欲していない。中国の外交官は、その地域の心配を強調し、その平和的興隆を映そうとする中国の努力を傷つけた、2009年と2010年の南シナ海での胸を突くような一勝負以来、より親切なイメージを映そうとしている。7月の中ごろに、アメリカの国務大臣ヒラリー・クリントンと中国の外務大臣楊潔?を交えて、東南アジアの外務大臣たちは、カンボジアの首都プノンペンで、地域安全保障について議論する。中国はこのごろ対決的なものを望んでおらず、クリントン女史がその問題についての中国の地域的ライヴァルを呼び集めてその海がアメリカの国益であると断言した2年前の似たような会合で、それは我慢した。
 
人気のある民族主義が切り札だ。7月1日に、何百人もの人々が、スプラトリーとパラセルに対する中国の主張に対するハノイとホーチミンでの珍しい抵抗運動に参加した。ヴェトナムは、中国のように、ふつう大衆のデモに寛容ではないが、警察はほとんど邪魔しなかった。
 
中国では、愛国主義的主張を擁護する新聞の環球時報は、7月4日の社説を使ってヴェトナムとフィリピンの両方に対して暴言を吐いた。(それは7月2日にそれがアメリカに対して議論になっている地域にスパイ機を展開しているか尋ねるかもしれないと言って逸脱したのに続いてのものだ。)その新聞は、中国は注意して反応すべきだが、両国とも懲罰に値すると語った。それはまた、彼らが「極端に扇動」すれば、軍事的衝突を伴うかもしれないと警告した。
 
中国の指導者は、彼らが大衆の要求を満足させられなくて当然の暴発を起こすかもしれない民族主義的雰囲気の爆発を望んでいない。しかし、秋に文民と軍人の指導者の大きな変化に中国は準備しているので、不確実性はたくさんある。権力を競うものは、弱く見えることを望まない。環球時報がうなるように、「もしこれらの島の紛争が帝国主義の時代に起こったら、それらはより簡単な方法で処理されただろう。」
 
 
発行日: 
2012-07-07
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