名前がなんだ? - 評判管理

なぜ会社はその評判について少ししか心配すべきではないのか

人々は、歴史始まって以来評判について議論してきている。聖書は、「よい名前は大金持ちよりもむしろ選ばれるべきで、愛は金銀よりも好まれるべきものだ。」評判を現実的ではないとして退ける者もいる。エイブラハム・リンカーンの言葉では「影」、ジェームズ・ローウェルに言わせれば、「不確かな名誉」だ。シェークスピアは、両方の側に素材を提供した。カシオは評判を「自分自身の不死の部分」と表現した一方で、イアゴはそれを「しばしばメリットがなく理由なく失われる、怠惰で最も間違った押しつけ」だとして退けた。

現在の経営理論産業には、そのようなあいまいな言葉遣いのための時間がない。その初心者にとって、評判もしくは少なくとも法人に関してのそれは、「競争優位」を得るために「テコ入れ」されるべき「戦略的資産」、「悲観的なニュース」に対してあなたを守るために要求される「安全緩衝帯」、そして「利害関係者共同体に関与する」ことによって増やすことができうる「組織的資本」の蓄積だ。

4月17日に、イングランド銀行のそばにある素晴らしいヴィクトリア風の建物のギブソンホールには、(そこに合っていただろう)シェークスピア劇の音ではなく、経営の講演の声がこだましていた。コンサルタント会社のレピュテーション・インスティテュートは、その最新の「Reptrack」会社評判調査の結果を明らかにした。そしてさまざまな講演者が経営の評判の重要さを叩き込んだ。評判はこのところとても重要なので、我々は少なくとも「評判経済」の中で生活している、と彼らは語った。英国の会社評判調査の立ち上げは、世界中でのたくさんの似たような立ち上げの中の一つにすぎない。レピュテーション・インスティテュートは30か国に事務所を構えている。そしてそれは、その特定の畝を耕す多くのコンサルタント会社の中のたった一つにすぎない。合衆国のパーセプション・パートナーズや多くの大コンサルタント会社の中にある特定部門といった多くのほかの組織は、彼らの評判を改善するための「全体的な」助言を提供する。そして、レピュテーション・ディフェンダーのような急速に増加するニッチのコンサルタント会社は、オンラインで彼らの評判を管理することについて助言を提供する。例えば、彼らはグーグルランキングにおいて、どのように明るいものを押し、暗いものを中立化させるかについての秘訣を提供する。

なぜそれほど多くのボスたちがこの種類の助言の熱心な消費者なのかは簡単に見て取ることができる。会社の市場価値は、ますます触ることのできないことによって決められている。工場やトラック部隊よりもむしろ、彼らのブランドや知的資本だ。「評判経済」の考えは、直感的にわかりやすい。フェイスブックはゼネラル・モータ―スよりも価値があるのだ。同時に、評判はかつてないほどに管理が難しくなっている。NGOは即時に会社を興奮させることができ、人種差別や環境に対する犯罪でそれを非難することができる。顧客はツイッターでその製品を酷評することができる。トヨタやBPといった大企業は彼らの評判崩壊を目の当たりにした。

評判コンサルタント会社が、無形のものを計測可能で管理可能なものに翻訳するのにどれほど成功してきただろう?レピュテーション・インスティテュートは幾つかの興味深い結果を生み出している。アメリカ人や英国人は「新しい経済」の会社よりも「古い経済」のそれにより印象を受ける。アメリカの3つの最も評判の良い会社は、(食品販売の)ゼネラル・ミルズ、クラフト・フーズ、そして(薬品や日用品の)ジョンソン&ジョンソンだ。英国のトップ3は、(ジェットエンジンの)ロールス・ロイス、(掃除機の)ダイソン、そして(薬品とエビサンドイッチの)アライアンス・ブーツだ。英国では、法人部門の全体的な評判は、去年から下がっている。2011年に、英国企業は金融危機の評判破壊から回復していたように見えた。しかし、ボスの膨れ上がった給料と、特にニューズ・コーポレーションといった大きなメディア会社による電話盗聴への激怒は、その流れを反転させている。

にもかかわらず、評判管理産業には3つの反論がある。一つ目は、それが、会社の製品の品質からNGOとの関係に至るまで多くの異なったことを一つの「評判」という概念に合成しているということだ。それはまた、(ニュースをできうる限り最善に流したいと思っている)広報専門家と(会社が世界を改善しそれに対して感謝されたいと思っている)会社の社会的責任型の専門家との間を分けているようにも見える。
 

副産物としての評判

二つ目の反論は、その産業が評判の力に対する単純な見方に頼っているというものだ。よい評判を持った会社は顧客を魅了し危機を生き延びることをより簡単にできるというものだ。反例を考えるのは難しいことではない。たばこ会社はその恐ろしい評判にもかかわらず、巨額の利益を上げている。誰もがライアンエアーのみじめなサーヴィスやデイリー・メールのいやしいジャーナリズム精神をたたく。しかし、どちらの会社もかなり成功している。

しかしながら、評判産業の最大の問題は、その中心的なうぬぼれだ。評判への潜在的な脅威を扱うやり方は、評判を管理することを難しくする。反対のことがよりそれらしい。最善の戦略は、評判管理についてあまり考えず、生み出すことのできる最善の製品やサーヴィスに集中することかもしれないのだ。BPの高価な「石油を超えて」ブランディング運動は、メキシコ湾での石油流出の後でのあざけりをそらすのに何もできなかった。イングランドのクリケットチームへのブリット・インシュランスの提供は、短期的には得点を稼いだが、弾力的な事業を打ち立てるのに最善の方法ではなかったかもしれない。アマゾン、コストコ、サウスウエスト航空、そしてザッポスといった多くの成功した会社は、気まぐれなマーケティングではなく、中核事業への集中で有名だ。自分の仕事をしっかりすれば、顧客はそれやその製品についてよいことを言うだろう。

「自伝」の中で、ジョン・スチュワート・ミルは、幸福を得る最善の方法は、幸福を「直接の目標」にするのではなく、何かほかのものに心を決めることだ、と論じた。幸福は、ほかの価値のある目標を追求した付随的な副産物なのだ。評判についても同じことが言えるだろう。
 

発行日: 
2012-04-21
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